カテゴリ:●読書
昨日、ある動画サイトでテレビドラマ版の「ナイチンゲールの沈黙」と「チーム・バチスタの栄光SPECIAL ~新たな迷宮への招待~ 」を観た。原作のキャラたちを借りた別モノという感じで、自分はやっぱり原作の方が好きだなぁ。この田口・白鳥シリーズの主人公の一人である厚生労働省大臣官房秘書課付技官・医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長の白鳥圭輔というキャラが気に入ったので、原作の容姿とまったく違うので別のものに見えてしまったのでした。それにしても、クールでカッコよく知名度の高い俳優に安易に変更して、視聴率や観客動員数を稼ぐやり方は嫌いですね。演劇関係には個性的な役者が多くいるはずなので、そういった人たちをぜひ探してほしいと思う。ちなみに実写版の「宇宙戦艦ヤマト」などは、若作りして古代役になった芸能人は役を断って、自分よりも演技がうまい若い役者に譲るくらいの度量がないと情けないな。 さて、「ジェネラル・ルージュの凱旋」が読み終わった。というか、それとセットになっている「ナイチンゲールの沈黙」の2冊(文庫本なので正確には4冊)を読み終わったというのが正しいかもしれない。この2つの物語は、2006年12月14日~12月25日に病院内で起きた事なので、セットで読むととてもおもしろい。最初は、この2つの物語は1冊の予定だったらしいが読み終わった後の大きな感動ということを考えたら、二つに分けたのは正解だったと思う。感動が分割されたら効果が薄いからね。当然、同じ時間列の物語なので登場人物たちも共通。まるで主人公の選び方で物語が変化するマルチ・ストーリー構成のゲームのようだった。看護師をマイキャラで選んだ場合は、「ナイチンゲール…」で、医師を選んだ場合は「ジェネラル・ルージュ…」で、といった感じ。僕が思うに「ナイチンゲール…」の主役キャラ、看護師の浜田小夜は作者もけっこうお気に入りじゃないかな。彼女場合、子供の頃から看護師になるまでのエピソードが書かれていて、キャラ設定がはっきりとなっている。「螺鈿迷宮」でも、中学生の時に古くからある病院の養女になり、そこで何をしていたのかがわかるようになっていて、彼女の「なぜ、そうなったのか?」という部分が繋がるようになっている。彼女に限らず、すべての登場人物はマンガのように個性的で、読者によってお気に入りのキャラは人それぞれかもしれない。これまで読んできた海堂さんの作品はミステリーとして読むと失望する。でも、医療エンターテイメントというジャンルだと独特な世界で、テンポ良い文章でやめられなくなるようだ。物語で多く語られるAI、オートプシー・イメージング(死亡時画像病理診断)などは、医療関係の仕事を請けた時に話のネタにもなるし…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 24, 2010 02:18:47 PM
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