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迷探偵「明智大五郎」のファイル

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Oct 5, 2005
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カテゴリ:生活
2005-10-05 20:36:47

●笠森公園のオブジェ●

今日は、2年前に初めて24時間パトロールが誕生した頃の思い出です。
当時の私の日記を掲げて見ます。

「昨夜は、アルバイトで15時間夜勤作業に従事してきました。
しかも深夜の公園の見回りです。
一晩で50数箇所の公園を2回周って歩くのです。
最近は、犯罪も増えておりますので、24時間体制で不審者の動きを監視しているのです。

深夜の公園というと、みなさんはどんな印象をもつでしょうか?
多分、人気の無い寂しい場所を想像されることと思います。
確かにその通りなのですが、そうでない場所もあるのです。
公園は、時間帯によって人の動きがまるで違うのです。
今日は、その辺りの話をしてみようと思います。
勤務は夕方6時に始まり、朝の8時半までなのですが、6時過ぎの公園にはまだ沢山の人がおります。
若者を筆頭に、子どもを遊ばせる若奥さん、犬を散歩させる人、涼みにきているご老人・・・
千差万別。日常の延長がそこには存在します。
7時過ぎ辺りから、家路へ帰る人が増え、公園もひっそりとしてきます。

夜中の9時辺りからが、仕事の本番になります。
この時間になっても木々では蝉が鳴き、高速道路の橋げたでは蝙蝠が喚き、草むらではコオロギや夏虫が合唱し、捨て猫らしい集団がゴロつき、若者が数人でとぐろを巻き、ホームレスが目をぎらつかせ睨みつけます。
10時を過ぎた辺りからアベックが夜這いを楽しむ時間帯がやってきます。それだけではない。
12時過ぎの公園で、ひとりでボールを蹴っている若者、なんと丑三つ時にたった一人で、大型犬を散歩させる若い綺麗な女性までいました。

深夜の公園は、2時過ぎまで人間臭い不可思議な人たちで賑わっておりました。

そうそう、深夜の森の中は、怖いですよ~♪
公園に足を踏み入れると、虫達の鳴き声が一斉に鳴き止みます。
コオロギたちは、僕の足音に用心して、息を押し殺しているようでした。
「ばっしゃん!」
川の中では突然鯉が撥ねます。
そして、僕の照らした照明に蝉や、黄金虫や、30センチ位の体形の純白の蛾が集まってくるのですが、その色鮮やかなこと・・・・
うっとりと見とれてしまいますよ。
何というか、これは、幻想の世界に飛び込んだような印象がありますよ。
蛾は体が重いのでしょうね。
ゆったりゆったり羽を広げて、僕に向かってくるのですよ。羽にグリーンの刺青が付いている奴なんですよ。言葉に出来ないくらいグロテスクですよ。
映画のモスラのような体をしていました。

僕が公園に入ると数匹の猫が「ぱっ!」と散ります。
ところが、茂みの暗闇の中では、猫達の目がギランギラン輝いております。どうやら僕の行動を見張っている様子でした。
それにしても、夜の公園は猫が多い!
本当に、不思議な世界です。^^;
誰もいないと思って安心していると、奥のベンチで動く姿がある。
そうした時は、びっくりします。
こちらが及び腰では却って危険ですから、
「こんばんわ。どうされました?」
そのように声を掛けると、大抵立ち去っていきます。
それから、祠がある池があるのですが、深夜の池の周囲は虫の鳴き声以外、なんの気配もなく、怖いものですよ。鬱蒼とした深い闇の世界ですからね。
僕が銅像に照明を当てた時、「ふっ!」
空に舞っていった白い陰は、あれは一体何だったのだろう?
ひょっとして、あれは、霊の集合体ではなかったのでしょうか?

3時を過ぎた辺りから、街にすこしずつ色がついてくるのです。
ゴミ収集の車や、牛乳配達の車、新聞配達のバイクなどが走り出しますから。
この時間帯が、一番ほっとします。
人間の日常が帰ってきた印象がするのです。
そして、朝の5時近くになると公園のベンチで毛布を被って寝ているホームレスが現れ出します。
多分、深夜は食べ物の調達等で出かけているのでしょうね。
彼らは、2時から3時過ぎに寝床に帰ってくるのです。
それとは反対に、その時間から資源ゴミを漁りにゆく連中もおりますよ。
彼らは、拾ってきた古本を売って生計を立てております。
話をすると、この本なら神田のどこそこへ持ってゆくと高く売れる。
近場では、金にならない。
などと教えてくれます。
ホームレスの中には、まだ20代と思しき若い人もおりました。

次に6時近い時間帯がやってきます。
この頃から、ご老人達が集まってまいります。
犬を散歩させる人々。運動をする人・・・
公園で、拾ってきた雑誌を整理する人・・・
千差万別です。
この頃になってやっと、
また日常が始まる気配が街に溢れてくるのです。」

初めて経験した夜の公園に驚いた様子が伺えます。
自分自身を振り返ると、あの頃は、いつも憂鬱に支配されていた気が致します。
何が憂鬱だったのか・・・
それは、マンネリ化した日常を打ち破れない、
そんな退屈さに対する憂鬱だったのに、違いありません。

p。s。
人気絶頂の砧地区の若者達をホームページにアップしました。
●砧地区の若者達その一

●砧地区の若者達その2





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Last updated  Oct 6, 2005 05:23:54 AM
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