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愛と夢を結ぶことば☆Lillian

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2006.01.31
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カテゴリ:Stories



シンガポール・・・




オーチャード・ロード近辺は相変わらず、

ブランド名のロゴの入ったバッグと、Duty -freeの買い物袋を持ち歩く観光客の群れ。

それが、この都市の盛況さを顕していた。




ヨーク・ホテルから奥まったところにあるshopping centre。

喉が渇いたので、彼女を建物のなかへ誘うと、彼女は嬉しそうに付いて来た。




「新婚旅行のやり直しみたいで嬉しいわ。洋二とね。」

「そうかもしれないなあ。感激の至りでございます!新婦さま!あははは!!」




Shopping centreのファースト・フード店でアイス・コーヒーを飲む。

二人で汗を拭って指を絡めた。

そして、僕はストローの先を齧る。

頭のなかはまだ困惑と混乱で現実や過去の割り算が出来ない。




それでも軽口を叩きあい、取り留めのない時間と空気が流れる。



彼女が斜め向かいの、マレー系人の時計店に目をやっていたのに気づく。



その視線の、そのまた先に露店を多少上品に飾り立てたアクセサリー屋が見えた。


「ピアスが見てみたいな・・・。」

「いいよ。」



店のオーナーはインド系の商売人らしくとても気さくだ。

真っ白い歯を見せて大袈裟な身振りや手振りの男だ。



金・銀の大き目で派手なアクセサリーが多く陳列されているなかで、

彼女は華奢なデザインのピアスを探したが見つからない様子。

狭い店の端から端まで目を皿のように見ていた。



「あれ!これがいいわ!」



彼女はピアスではなく、金も銀もついていないインド翡翠のごっつい指輪を手にしていた。


「こんなシンプルな指輪、欲しかったの。ほら、中指にしてもいいでしょ?」


「待ってて!」


僕は店主と交渉して、彼女と僕の分の二つの同じインド翡翠の指輪買った。




「ほおら、中指にしてごらん。」と、

僕は彼女の左手の中指にはめようとした。



「きっつい!これはさっきのとは違う。小さくて入らないって!」

「あのさ・・・薬指にしてあげようか?」

僕は彼女の左手を握る・・・。



「ね?ぴったり。」



彼女は驚いて僕の顔を見つめた。

そして、薬指にはめられたインド翡翠の指輪を愛しげに見た。


「はめたわねー!」

「ああ、まあね、はめた。」

「ありがとう。」



「やけに素直だな・・・。」



そう言うと、僕はこっそりともう片方の指輪をデニムのポケットにしまった。





いつか、この指輪を自分の左手の薬指にしよう!

そう心に決めた瞬間だった。


この彼女の笑顔の為に・・・。





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Last updated  2006.01.31 23:55:17
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