りるっち、カナダで暮らす

最近息子と娘はお父さんっ子になりつつある。
特に息子は、コンピューターゲームがうまいパパにばかりくっついている。
ついこの間まではママ、ママ、ってあたしにまとわりついてたくせに、、、嬉しいような悲しいような。。。

ここんとこ、引越しの用意で忙しく、したいことも出来ず、引越し準備もうまいこと進まず、おまけに、いろんなことでイライラしまくっている。
子供達をお風呂に入れるのだが、二人ともまったく言うことを聞かなくて、挙句の果てに二人して｢パパがいい！！パパが体をあらってくれるの！ママあっち行って」などといって、お湯をかけるわ、体を洗わせてくれないわ、とあたしの事をまるっきり無視するので、とうとうキレてしまって

「あんたら、もう、そんなにパパがいいんなら、全部パパにやってもらいなさい。ママ、もう悲しいから一人で日本に帰る。」
と言ったら　息子は
「いいよお。僕はパパとリルはカナダに行く。ね～リル。　じゃあママだけ日本に帰ったら？」
と答えるので
「あっつ、そう。。。。じゃあもうママ、今から日本に帰る。あんたらにはもう会えなくて、寂しいけど一人で帰るね」
と言って（本当は夕食後の皿洗いをしようと思って）
「じゃあね、ばいばい。。。」
と言って風呂場の戸を閉めて出ようとした瞬間、息子の顔に不安と悲しみの色がどっと出てきた。
そしてバスタブから飛び出て
｢ママ、待って！！行かないで！」
と泣きながら走ってきた。
あたしはてっきり
「いいよお、じゃあね、ばいばい」
と平気な顔をして答えるだろうと思っていたので、とても驚き、同時に、昔の悲しい出来事を思い出した。


昔あたしがまだ小さい時に、両親が大喧嘩をして、母が自分の荷物を抱え
「実家に帰ります」
といって出て行った。
兄弟のうちあたしだけが、玄関に泣きながら走っていて
「あたしも連れて行って！！！」
と頼んだが、
「あんたは連れて行けない、家にいなさい」
と言って追い返された。
母親に見放されたと思ってショックで泣き続けた事を思い出した。


（実はこのとき母は近所のオバサンの家に行っていて1時間後ぐらいに帰ってきたのだ。父をおどかそうとしてちょっと出て行ったくらいの気持ちだったに違いない。が、、、あたしがとてもショックを受けたことは母は知らない。


｢いや～～ママが行かないで。　僕、ママ大好き　　ママいなくなったら悲しい」
と泣いてしがみつく息子をみて、
あの時の母と同じ事を息子にしてしまったのか。ああ、こんな嘘ついてまずかったなあ、ほんの冗談のつもりだったのに。これで息子に母がいなくなると言う恐怖心を植え付けてしまったらどうしよう、あたしはあんなに悲しかったのに。。。
と後悔。　娘はあたしの日本語が理解できないのか、、別にママよりもパパがいいのか？　何でおにいちゃんが泣いているのかわからずにきょとんとしてた。

悲しい思いをさせてしまって悪かったけれど、やっぱりあたしのこと大好きでいてくれてるんだな、、
と、とっても嬉しかった。　ちゃんと抱きしめてどんなに子供達の事を大好きか、絶対にママはいつもそばにいるからね、と安心させた。
「でもこれからはちゃんとママの言うこともきいてね」　と付け加え…

しかし、こういうセリフは冗談でも使わないでおかなくちゃ。。、と反省。。。

ああ、、今からまた荷造り。。