らいふ　いん　こりあ　２

ソウル・龍山にある国立中央博物館で開催されている

インカ展に行ってきました。

でもインカ帝国よりもアンデス古代文明のほうが

比重が大きかったような印象ですが。。

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世界の遺物などの展示物を見ながらいつも思うんですが

なんで１０００年とか２０００年とか前のものが

こうして良好な状態で残っているのか。。

日本人は、日本の朽ち果てたぼろぼろの遺物などを

それでも「よく残ってたもんだなぁ、ああ貴重なものだ」と

その朽ちさ加減によけい有り難味を認めて

朽ちてるがゆえにどうも《本物》らしい、と認定する傾向、

あるのではないかしら。。

やけに新しい感じがすると「ああこれはレプリカでしょ」と

無意識に判断するような。。。

でも、海外の遺物に触れたなら

「昨日おととい作ったんですかぁ？・・」みたいな

レプリカまがいの本物の遺物がごろごろあるんだね。

ここ、日本のお隣、韓国ですら、

１５００年前だったかの木簡に書かれた文字、

おととい筆ペンでちょいと落書きしたような鮮明さ。。。

どんなに歳月がすぎようと朽ちない遺物というのは

歴史というものがけっして伝説やおとぎ話などではない

ということをリアルに証明してくれる。

ということは、過去の物事はけっしてあいまいになりえない、

ということだ。

保存状態が良好な遺物を所有するその地域の人々と

朽ち果ててかろうじて残ってる

というような遺物を所有するその地域の人々との

過去の歴史に対する距離感覚の違いは

いかばかりであろうか。。。

 １００年、２００年前の代物と聞いて

「はぁ～～えらい昔やねぇ。。」と思えてた自分の感覚も

こんなほぼ完璧に残っている古代文明の遺物を前にしたら

いっぺんにぶっ飛んでしまう。。。。

と同時に、「昔」っていう概念。

「昔」っていったいいつなのさ。。。。と。

極端なハナシ

２０００年前イエス様が来られた。。というのでも

紀元前後の古代アンデス文明の遺物を前にしたらば

「それってぜんぜん昔じゃないじゃん。。。」と

感覚がいっぺんにぶっ飛ぶのだね。。

人類６０００年、とかも言うけれど

恐竜博物館などに言って

何万年も前の恐竜の骨の化石でも見てくれば

これもまた人類祖先の誕生だって

遠い昔の話だからねぇ、というあいまいな感覚が

「さぁ～」っと払拭される。

でもこの次元超越感覚、すごい大事だなと思う。

過去への旅。。ってこういう感覚。

これならお金のかからない旅で良いよなぁ。。（笑）

というのは冗談で

ホント、《過去》においても自分は生きてないといけないと思う。

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で、これを書きながら思ったことを最後に。。

乾いた大陸気候に影響を受けた文明、

その文明を持つ人々と

湿った小さな島国の私たち日本人、

歴史の遺物の鮮明さが歴史認識の違いにもなりうるのでは。。 

と少し書いたのですが

韓国と日本の過去の歴史に対する

世間の人々の認識の温度差というのも

遺物が朽ちない風土、朽ち安い風土という点からも

すこし理解できるような気がしました。

韓国人にしてみれば

あの日帝時代が昨日今日のことのように思えるのは

けっして強い恨（ハン）ゆえにそうであるだけじゃなくて

遺物が、ひいては歴史が朽ちない風土なので

人々の歴史的な時間の感覚も

日本人のそれとは違うんじゃないかと。。

あ、でも歴史が朽ちないと書くとまた語弊があるかなぁ。。？

韓国人のはっきりした性格と

日本人のあいまいな性格というのも

なんとなく乾性・湿性というコトバで考えると

私なんかはしっくり来るもんだし

要は、韓国人がなんでも自信たっぷりな物言いをするのは

朽ちない風土に依存してる心理の表れかなぁ。。と。

今、韓国では多文化、多文化と騒がしいけれど

本当に異文化を理解するには

《想像する力》というものが絶対不可欠。

自分の立ち位置から絶対に離れられないで

そこをいったん空けて他へ移動すること（想像すること）が

出来ない韓国人が多いように私は認識してるんですが

（上からの物言いのようですみません、、）

その背景は何か。。

思い当たることをひとつひとつ

丁寧に拾い上げながら韓国への理解、ひいては

韓国での多文化理解とは。。ということについて

私なりに考えて生きたいと思っています。