林艮酔記　

「北穂沢は，やばいですか？」
　との問いに，長野県警山岳警備隊の方曰く
「いつ雪崩れてもおかしくない状態。おすすめは，しません」

　臆病者の私は，北穂の小屋でワインを飲むのはあきらめて，涸沢ヒュッテ名物のおでんをつまみにビールを飲みながら北穂を眺めつつ，日がな１日日向ぼっこと読書に費やしたのであった。

　それでも登ってる人は，結構たくさんいたけれど。
　そして結局，幸いにも雪崩れは起きなかったのだけれど。
　賭け事に弱い私は，賭ける気にはならなかったのだ。

　５月３日のことであった。

【飲んだもの】
　キリン一番搾り

【読んだもの】
　荻原浩「なかよし小鳩組」

「明日の記憶」が評判になっているのは知っていたが，なんとなく食わず嫌いでいたところ，「オロロ畑でつかまえて」がたまたま目につき，読んでみた。

　これが，面白かったのだ。
　で，その続編「なかよし小鳩組」は，さらに面白いのであった。