林艮酔記　

Ｔ急百貨店には，ときどき出物，あるいは変なものがある。
だからときどきぶらりと立ち寄る。

先日も，何を買うでもなく寄ってみると，
安ブルゴーニュの並ぶ棚にこいつが置いてあった。

90年代の村名が二千円台なら，迷わず「買い」。

ところがこのネゴシアンらしき「Lionel J Bruck」
（ライオネル・Ｊ・ブリュックという読み方でいいのかどうか，
それとももしかして，リオネル？）
の情報が，ない。
住所がニュイ・サン，ということしかわからん。

というわけで，もしご存知の方がいらしたら，ご教示くだされませ。m(..)m

で，飲んでみると…

エッジは若干オレンジがかってる。
熟成がけっこういい線まで行ってる。
まだ果実の香りも元気だが，熟成したミルクのような香りが陶然とさせる。
ほんの少しスパイスの香り。

野いちごのような梅のような，きゅきゅっとした酸味に，
干しぶどうの味とスパイス若干。
うまみ十分。複雑さも十分。チャーミングさも十分。

うまいっす。
もう数年ねてたら，もっと練れてもっとうまくなるかも。

ＡＯＣ：ヴォーヌ・ロマネ
生産者：ライオネル・Ｊ・ブリュック
生産地：コート・ド・ニュイ／ブルゴーニュ
生産年：1997
ぶどう：ピノノワール
種類：赤