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林艮酔記 

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2006年08月15日
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カテゴリ:山,あるいはGRD@山
槍穂高あたりの登山道は,だいたい歩いたのだけれど,
唯一最大の懸案が,奥穂と西穂の間だった。

以前はヤマケイ「アルペンガイド」の天狗の頭の逆層のスラブの写真にビビり,
ここは決してトーシロが近づいてはならん場所,
きっときちんとしたパーティを組んで,ちゃんとザイルで確保しないと歩けないんだ…
と思い込んでいた。

けれどインターネットが普及して,歩いた人の経験談を知ることができるようになり,
もしかしたら行けるかも,と思うようになった。
そこで,3年前の8月,去年の8月,そして今年の7月と,3度チャレンジ。
だがいずれも雨で撤退。

そして今年の8月15日,やっと天候に恵まれたのである。

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奥穂からだと西穂がどん詰まりでつまらないから,時間はかかるが敢えて逆コース。
しかもテント山行で荷が重い。
…この辺が,そもそも無謀に近いんだけど。

3時起床,4時半出発の予定だったが,
その前々夜,夜行の車掌に安眠を妨害され,
(甲府を出たところで長々とアナウンスする車掌は前代未聞!)
さらに前夜は,隣のテントのラジオに安眠を妨害され,
(そんなに聞きたきゃ家で聞いてろ!)
起きたら4時。
寝ぼけマナコで飯を済ませ,テントを撤収して,出発6時。

この時点で,すでに1時間半のビハインド。
だがまあ,4時ごろには着くだろ,と軽く考えていた。

ところが,相棒がいまいち不調らしく,
西穂までの道のりで意外に手間取って,西穂山頂9時。…2時間のビハインド。
早くも奥穂から縦走してきたおじさんたち4名に出会う。

やばいんじゃない?
でもまあ,日暮れまでには着くだろ。

そこから先は,次から次へと続く難所のクリアが面白く,時間を忘れる。
…忘れている間は幸福だった。

ところが,あっというまに3時になり,4時になり…

あせるわ疲れるわで,冷や汗タラタラ。
しかも,天狗岳あたりだったか,岩と岩の間に花束が…

え?ここで誰かが…

とたんに頭痛がして,腹の具合も悪くなり…(つれて来ちゃったか?)
しかもこの先に,ロバの耳と馬の背の難所が…
疲れている上に暗くなったりしたら,一巻の終わり。
やばい。とにかく急げ…

ほうほうの呈で奥穂の山頂に着いたのは,午後6時。
かろうじて,日暮れを眺めながら奥穂を下ることができたのだった。

あー,疲れた。

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ほんとにやばいと思ったのは,
ロバの耳の途中,ホールドのほとんどない岩と,
天狗のコルに下る途中,赤いペンキで「キケン」と大きく書かれた岩。
(脅さないでくださいよォ…)

早出で余裕をもって慎重に歩けば,岩が濡れていないかぎり,大丈夫。
もちろん,岩の登り降りはできなきゃダメですけど。
あと,ちゃんと睡眠を確保して,万全の体力で。

ちなみに天狗の頭の逆層のスラブは,10分くらいで難なく通過した。





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Last updated  2006年08月18日 15時45分22秒
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