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テーマ:徒然日記(23280)
カテゴリ:徒然のこと
ここ何年か、元同僚数人で年に数回集まっていたのですが、そのメンバーAさんの訃報が届きました。そもそも私がその会に参加することになったのは、Aさんからお誘いがあったから。
同じ職場だったのは遙か前のメンバー全員20代の頃。 Aさんは当時から人当たりが良く穏やかで、ぬいぐるみのクマさんのような雰囲気の人でしたが、その隣席のBさんは対照的で毒舌家。なぜか2人は仲が良く、よく飲みに行ってたらしい。 私はBさんが苦手でした。何かとちょっかいを出してくるし、たびたび暴言が出るので、極力避けていました。そのうち部署が異動になり、ごくたまに顔を合わすことがあっても挨拶程度。 そして、長い月日が流れたある日、Aさんからメールが来て、Bさんとも再会したわけです。なぜ参加しようと思ったのか不思議ですが、Aさんの人柄のせいでしょう。 かなり久しぶりなのに、Aさんは昔と見た目が変わっていませんでした。毒舌家だったBさんは片鱗はあるものの年相応に丸くなり、私の方も若い頃より物言いがストレートになって、笑いながら言い返せるようになっていました。 Bさん:「昔、俺のことが嫌いだったでしょ?」 私:「うん」 Bさん:「なんで?」 私:「口悪いから」 酔いが回るとBさんは「こういう風に飲めるようになると思わなかった…。」と何度も何度も繰り返すんでした。彼なりに気にしていたんでしょうか。 そして、訃報はBさんからのメールで知りました。 「Aさんが心筋梗塞で亡くなった。奥さんとお墓参りの途中で。」 告別式の日はひどい雨降りでした。コロナウィルスの影響で参列者は喪服にマスク姿。 焼香台の側にもスナップ写真が飾られ、数ヶ月前に会ったときと同じAさんの笑顔がありました。 「コロナウィルスが収束したら、“偲ぶ会”をやろうね」とBさんは言い、私は斎場を後にしたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.04.20 22:57:34
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