１２年間ありがとう
きみがいたからひとりで留守番するのだって平気だったんだよ
自由気ままなきみは呼んでもきてくれないときもあったけど
わたしがないてるときはずっとそばにいてくれて
なにもしなくてもあまえてくれて
家に帰るといてくれて
それだけでうれしかった

なんのまえぶれもなく突然だったけど
そのぶんくるしみもしなかったから
それでよかったとおもう

でもさいごをみとれなかったのはすこしさみしいかな
いそがしさにかまけてじゅうぶんにあそんであげられなかったのがいちばんにくやまれる

ろくでなしでごめんね
わたしはやっぱりまだいのちがなんなのかきちんとわかってなかったらしい
わかれがとつぜんなんてわかっていたのに
ひどくゆらいでいる
なみだってこんなにながいあいだでつづけるものだなんてしらなかったよ

おもいではたくさんだね
けんかもしたし
いっぽうてきにおこっちゃったりもしたし
でもいっぱいあそんで
いっぱいふれあって
しあわせなおもいでがいっぱいある

しばらくはしずむとおもうけど
またちゃんとがんばるからね

ほんとうにありがとう
まだいまも、きみがうちにきたときのことをせんめいにおぼえてる
わたしがりょうしんにつよくわがままをいって、かってもらった
さいしょはひとみしりしてきみはおとなしかったけど
すぐになれてまいにちいたずらしてた
かべがみはけずるし
あちこちでしっこするし
ソファにはかじりつくし
おふろはいやがるし
ぶらしもいやがるし
そのせいでおとうさんにそとにだされて
それもじきになれてつちをほってねてた

だいすきだよ
だいすき

まだからだはあたたかくてやわらかいのに
うごかないしめもあかない
それがむしょうに
むしょうにきみとのわかれをわたしにしらしめていて
なみだがとまらない

あしたはかくじつにがんめんふしゅ
まぶたもあかないとおもう
ぶっさいくなかおでがっこうにいくんだろうね

がんばるよ
きみはわたしのじんせいでいちばんはらんにみちたときをいっしょにすごしてくれた
いまはちゃんともくひょうにむかってあるけてるから
がんばるからね

ほんとうにありがとう
だいすき
だいすき
おやすみなさい
いいゆめをみてね

はながね
きみをおおうようにのしかかって
けっしてうごこうとしないんだ
まるで、
はやくおきて
つれていかないで
って、いってるみたいに
はなもきっとわかってるんだね

みんなきみがだいすきだよ
ありがとう
おやすみ

いつか、またね









_