テーマ:ポルトガル生活(152)
カテゴリ:リスボン生活
リスボンで一番古い友達の一人であるスロベニア人のアンジェの30歳の誕生日パーティーに出席。場所はRatoにある素敵なレストラン、「Brusketta」。 4年前はポルトガル語もろくに話せない私たちだったけど、彼は今はもう世界を駆け回る忙しい業界人。そんな彼の30歳のパーティーに出席した人たちは、やっぱり同じ業界人や、彼のボーイフレンドがモデルだからかファッション業界の人などが多い、華のある顔ぶれだった。そしてテーブルが長ーい!一体何人来るの?向こうの人とは話すチャンス一切なし、というか叫んでやっと聞こえるくらいの距離・・。 私の前に座ったのは、ポルトガルのファッション雑誌で働いている女性だった。彼女はオリエンタルな国やファッションに惹かれるらしく、すぐに話が盛り上がった。日本には行ったことがないけど、東京に行ってみたい、日本人は皆とても洗練されたファッションをしている、などと日本のイメージを語ってくれた。彼女がパリに住んでいる時は、グッチやヴィトンの前で行列を作って買い物をしている日本人をよく見たらしい。それだけ気軽にああいうブランド品を買えるなんて、日本はさすが・・・なんていうから、「あれは私的にはとても恥ずかしい光景なのよね。実際カードで無理して買って、後からローンで月々返したりしている人もいるんだから。」て言ったら、「えー!そうなの?それじゃあポルトガル人と一緒じゃない!すごくがっかりだわ。日本のイメージが・・。」とものすごーくがっかりされてしまった。。頭に描いていたイメージがガラガラと音を立てながら崩れていくってまさにこういうことを言うんだなぁ・・と感心してしまったくらいガッカリな様子。ごめんね・・・。その後「もちろん本当に経済的に余裕があるからこそ買う人だっているんだよ。」と言ってみたけど、もう全然聞いてない。遅かった。。 ファッション雑誌で働いていると聞いてすぐに聞いてしまったのが、あの今ベストセラーになっている小説「The Devil Wears Prada」(プラダを着る悪魔)。これ、今映画にもなっているし、ロンドンでベストセラーNo.1の棚に並んでいたのでつい買ってしまった。NYのファッション雑誌で働き始めた女の子の話だけど、これがまたすさまじい世界。「ファッション雑誌業界って本当にあんな感じなの?」て聞いたら「あれはかなり大げさに書いているけど、パリで働いていた時は似たこともあったわね。」なのだそう。「もちろんリスボンみたいにお金のない小さな街ではありえないことだけど。」・・納得。 食事が終わってコーヒーを飲んでいる頃、出席している一人が席をたって皆の前でアンジェにお祝いの言葉を捧げた。そしてその後、彼が突然アンジェのためにファドを歌い始めた!若いファッション業界の雰囲気たっぷりの男性が、こんなに情緒たっぷりの素敵なファドを歌うなんて、意外で皆びっくり。一緒に仕事をしている私の前に座っている彼女だって「知らなかったー。」と驚きを隠せない。たまにファドのレストランにいって若者たちが一緒に歌っていうのを聞いたり、こうやって友人のためにファドを歌っているのを聞くと、ファドはまだまだリスボンの街で生きているんだなぁと実感する。「もう古い時代の歌だから。」と捨ててしまわないで、今でもこうやって若者だって歌い続けているのって本当に素敵。こんな歌をプレゼントされたアンジェは幸せですね。
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