「電撃ディジー」全16巻超ざっくり感想
最富センセの作品は「クィーンズ・クオリティ」を始めに読んだのですが、面白かったので他の作品も気になって取りあえず読んだのがこちらの作品。いやいやキャラがみんな魅力的で面白かったですわ。とくにヒロイン照が健気で良い子・・・少女マンガの恋愛ものは基本的に好きではないのですが、これくらいギャグ満載で、ヒロインが超直向きで元気な子だと嫌味が全くなくてサクサク読めましたv電撃デイジー(16) (フラワーコミックス ベツコミ) [ 最富キョウスケ ]“何があっても君を守ってあげる――”唯一の肉親・兄を亡くした照(てる)の心の支えは、兄がくれた携帯電話に届くDAISY(デイジー)という謎の人物からのメール。ある日、照はひょんなことから不良校務員・黒崎(くろさき)の下僕として働くことに。でもこの極悪オトコ・黒崎が実は…!? 照を影ながら支えてくれてるデイジーが実は黒崎であることは割と早くバレてしまうのですが、その後も照が気づかない振りをしてデイジーに頼ってみたり、黒崎もバレていることがわかってからもディジーの役割をしてみたり。最初はバレたらもうそこで終わりで関係に変化が出てくるのは当然と思っていたんですが、本筋はそこじゃなくて、もっと先にあったのがなかなか素晴らしい。兄を亡くした照が自立していくと共に、黒崎もまた過去に縛られていた感情や思考を照を通して癒やされたり乗り越えたりしていく過程が丁寧に描かれてるんですよね。照の兄・奏一郎は妹思いだし、超天才だしで凄いなと思うのですが黒崎に呪いのような傷を負わせて逝ってしまったことはどうしても理解できなくて・・・もしや、何か黒崎との関係に黒崎自身が知らないもっと闇があるのかと勘ぐってしまってましたが、別にそういうわけではなくて照を支えながら自分と向き合い、自分がしたことに対しても逃げず向き合い解決して欲しいって願いがあったのだろうってことですっきり。まぁ奏一郎が変人であることには変わりないと思われますが。あれこれ事件がありながらもいろんな助けを借りながら乗り越えていくのが面白かったですね。あとね、どうしても言いたいのは理子が不憫・・・あんな強烈な人と付き合ってきてしまったら、なかなか次に誰かを好きになるのが難しいんじゃないのかなと。忘れられないというか・・・あんなに若いのにこの先どうするんだよぉ!!と黒崎や照のことより断然、理子のことが気になって。誰がいい人、出来るといいのですが・・・あのチームの中で誰かと上手くいったりしないんでしょうかね。ラスト奏一郎からのメッセージがありましたけど・・・ある意味嬉しいけど罪なメッセージでした。あのまま彼女は奏一郎を思い続けるのも幸せではあるだろうけどでもやっぱり誰かいい人出来て欲しいです。奏一郎も理子が自分を思い続けてくれることは嬉しいだろうけどそれでも最終的には理子の幸せを望むだろうし、寂しい時、傍で彼女を支えてくれる存在がいて欲しいと思うんじゃないでしょうか。そういうわけで私は理子が「クィーンズ・クオリティ」辺りで誰かいい人見つける前兆くらい拝めないかなぁなどと思っているのであります。あ、本編の感想ほとんど書いてませんね(^^;黒崎が天才ハッカーだと言うことにも全く触れてない。メッチャ賢いんですよ!賢い男好き!黒崎も照もいつも頑張っていて好感が持てます。黒崎はかっこいいーちゃーかっこいいです。若い娘さん向きです。私は息子の成長を見守る気分w読み応えあるのでオススメw