今回は連載時、とにかく毎週ハラハラで身が持たんわ・・・っと
思っていた黒羊丘の戦い。
初日に大失態をしでかした飛信隊だから後がなくて。。
これまでの感想はこちら。
幾重にも絡む謀略と駆け引きの応酬戦。
広大なる戦場で火蓋が切られた黒羊丘の攻防戦。
桓騎と慶舎、総大将同士の策略がせめぎ合う。
一方、開戦直後に奇襲を受けた飛信隊の目の前には
さらなる強大な試練が...!!
初日の失態を挽回すべく信と貂の首を懸けての二日目。
前日の遅れも取り返さなくてはならず、絶対に敵側に押し込まなくては
本当に桓騎に処刑されかねない(><)
実は桓騎軍は飛信隊だけでなくてゼノウと雷土隊も敵総大将・慶舎に
よって奇襲を受けてたんですよね。
桓騎の予測を大きく超えた危機に直面するわけですが、なんと慶舎の
方も気づいて無いところがあって・・・
包囲された雷土・ゼノウの面々は元大野盗団ならではの“知恵”を持って
いた・・・
これがまたびっくりなんですよね。
“火兎”の笛の合図があった時は野盗時代に戻り、全員「各々勝手に
逃げろ」というもの。
火兎の笛は“絶対絶命”“完全包囲”を知らせるもので、この合図が
あった時はもはや隊ごとの伝令や号令はなくなるから自分の命は自分で
守れってことですね。
桓騎に言わせると実はこの逃げ方が一番多く助かるんだとか。
野盗時代、秦軍に追われながらも捕まらなかった彼らは“逃げ”のプロで
味方を一切気にしない“個”の逃げ方が最も生存率が高いようです。
へぇ~~~
誰かがやられている間に他の者が逃げ、倒れた仲間をも踏みつけていく
からとにかく速くて、それに勝手にみんな方々へ散らばっていくから
どの方向へ追いかけていいのか敵もわからなくなるという。。
なるほど。
逞しいというか、確かに知恵だわ。。
信なんかは味方を踏みつけて逃げるなんて考えもしないだろうけど。
この方法によって雷土もゼノウも逃げのびたようです。
そして「どんな下手打っても絶対手ぶらでは帰らない」ってことで趙兵が
丘に作った柵にきっちり火を付けていきました・・・
二人とも同じこと考えてるのがさすがというか、怖い。。
桓騎軍はホント敵に回すと厄介ですね。
いや、味方としても厄介だけど。。
一方、斥候に出た羌瘣は趙の陣の後側に回ったことから敵将の首を
討てるチャンスとみんなが止めるのも聞かず、一人敵陣へ。
さすが羌瘣。
敵兵がうじゃうじゃいる間を縫って劉冬の寝所まで潜り込みました!
が、用意周到に張られた糸によって力を出せず負傷。
ギリギリのところでよく気が付きましたよね。
あれ気が付かなかったら首が飛んでたよ・・・(><)
劉冬に傷を負わせてますが、羌瘣も傷を負い更に崖から落ちたことで
かなりの深手を負ってしまったようです。
飛信隊を想ってのことだけど無茶し過ぎたというか、普通程度の将なら
羌瘣であれば確実に討ち取れただろうけど敵将・劉冬が予想以上だった
のが誤算でした。
飛信隊の方も絶対軍を進めなくてはならないのに川を前に布陣した馬呈
によって足止めを食らってしまってて・・・。
この陣は負傷した劉冬による指示で「打開策はない」とう完全なもの。
飛信隊は一刻も早く川を渡らなくてはならないのに橋も舟もなく・・・
焦る貂・・・。
とにかく川の地形を探索し突破口を探しますが、師である昌平君ですら
“無手”といった状況に苦しむことに。
長期戦に切り替えるしかないけれど、今の飛信隊には時間がなく・・・
もう、ホントひぃいいいいいい(><)な状況。
それでもどんな状況でも信は諦めず乗り越えてきたことを思い、貂も
必死に考えます。
たとえ昌平君が無手といった状況であっても
そこに道を切り開くのが飛信隊の軍師だ!!
貂の形相も鬼気迫るものがあります。
ああ・・・もう、ハラハラだよ。
連載時お腹が痛くなるくらい心配だったよ。。
そして貂が生み出した策は・・・
飛信隊流の橋をかけて川を攻略するというもの。
でも、それを告げる貂の表情が尋常ではないことから相当厳しい方法
だということを信は察します。
が、即、貂の策を実行に移すことに。
ここから副長・渕さんの大活躍が始まるんだけど、これがまた辛くてね。
まず、浅瀬から川底を信の率いる大戦力が突入。
でも、向かう先は凹地だから対岸から集中砲火を浴びてしまうことに。
それでも一点突破に見せ敵の目を引くことが必要。
その隙にもう一つの川底を貂と楚水が別部隊で渡ることに。
こちら側は対岸が凸地だから攻撃されにくい代わりに川底の道が狭く
大群が送れない場所。
そのため上陸戦に不安があり飛信隊の少数精鋭部隊が担当。
ここまでは劉冬の想定内だったようで馬呈は貂達を主攻と考え対応
することに。
が、貂はこれだけでは攻略できないことが分かっていたから更に三手目
を用意していて。。
これが本命なんですよね。
でも、そこは浅瀬ではなく激流で対岸は絶壁。
こんなところからは攻めて来れないだろうと敵も布陣してなくて・・・。
そんな場所だから川を渡るのは至難の業というか命懸けても成功する
とは断言できないくらい危険。
貂は川に詳しい岐鮑に泳いで渡らせ綱を張るよう指示したんですね。
可愛い顔して確かに人使いが荒いw
死んで来いって言ってるようなものですもん。。
岐鮑ですら死に掛けたところを渡るなんて全くの自殺行為ってことですが
ここで渕さんが身体を張ります!
もう、ここは本当に渕さん頑張れ!!!!ってとこで・・・
連載時、読んでて一番しんどかったわ。
こんな大役を渕さんに任せて大丈夫なのかという我路を信と貂が遮って
「渕さんだからこそ任せられる」って断言するんですよね。
誰よりも渕さんが持ち合わせているもの、それは“責任感”
上流から流れてくる味方の血で川が赤く染まるのを見て渕さんは自分を
奮い立たせます。
綱を握り、誰もが怯む激流の中を先頭切って渡るんですよね。
後に続く者たちに檄を飛ばしながら・・・
信や羌瘣のような怪物じゃない渕さんだからこそ見せられる背中も
あるってことで、みんな俺も出来るかもって後に続くんですよ(><)
渕さんが滅茶苦茶かっこええ!!
敵の目を引くのが役目っていってもそろそろ信たちも限界ってところで
ついに奇蹟が!!
渕さんたちが上陸に成功し、敵兵を後から攻撃。
上陸の足がかりを作ります。
でも、川を渡ってボロボロの渕さんたちはもう力が残ってなくて・・・
信たちを無事に上陸させるまで一人も通さないと踏ん張るも敵兵の前で
力尽き・・・
ああ・・・渕さんここでやられてしまうのか・・・
って諦めかけたところになんと信が!!
いつの間にか上がってた!!
敵兵を次々にぶっ倒し、一気に岸を制圧。
渕さんが汗と涙にまみれた顔で信を見つめるとこ泣けたよwwww
このあと貂たちも上陸し馬呈を始め趙兵は対処できずに退却。
貂は趙軍の反撃を警戒するんだけど軍師役の劉冬が不在だったため
反転攻撃の機会を逃してしまうんですよね。
これは羌瘣のおかげ。
この時はまだ信たちは知らないわけですけど。
そして飛信隊はさらに前進し無事役割を果たすことに。
よかった、よかった。。
これによって中央の丘ではさらに黒桜が押すものの、紀彗の出現により
あっという間に形成逆転。
いち早く黒桜はそれを察知し、総攻撃を中止し守備に徹しますが・・・。
丘は紀彗に押される形となって二日目は互角で終了。
せっかく飛信隊が決死の働きを見せたのにね。
この黒羊丘の攻防戦は一つひとつの戦いがヒヤヒヤものなんですよね。
読んでるこちらの神経が持たない。。
この先の展開もYJで読んで知ってますが、まだまだ気が抜けません。