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テーマ:アメリカで子育て!(14)
カテゴリ:子育て
6年前に越してきた時、私が住む町の学区はノーステキサス一円で、最も良い学区のひとつに数えられていました。
・学区が良い住宅価格の高い地域に家を選び、子どもを公立に通わせる ・そこそこの住宅地に住んで、バジェットに余裕を持ち、私立に通わせる 二つのチョイスがありますが、夫の職場から近く通勤が楽ということも含め、最初の方を選択しました。ところが、あれから6年、今では私が住む区域ではなく、市内他の箇所で住民の移動が激しくなり、いわゆる「犯罪の多い地域の人々」が移動してきました。アメリカでは、人種による隔離政策はとっくに撤廃されたと言われますが、いまも現実は、人種の偏りが地方地方で見受けられます。メキシコ系の子供達が8割以上を占める学校区、黒人生徒が大半を占める学校、また白人が殆どでマイノリティーが5%以下という学校もたくさんあります。以前私が住んでいた町は人口調査によると99%白人ということでした。貧困や失業者の比率が特に深く関わってくることは言うまでもありませんが、今ここではあえて取上げません。 非常に難しい問題ですが、ある人種が流れ込んでくると、脅威に感じた元居たほかの人種が出て行く。これは 今も変わらない姿であるようです。 私の住む住宅地は、いわゆる新興住宅地ですが、みなドリームホーム、終の棲家にと自分たちのあこがれの家を建てた人が大半です。注文建築で、それぞれ趣向を凝らし最高の家を建てたと自負する人が多いのですが、ここ1、2年の間に その家を後にして、さらに郊外へと移る人が目に見えて増えてきました。みな苦渋の選択といったところです。 その理由は、学区の質の低下、生徒の質の低下だと口を揃えて言います。それでも まだ 公立へ通わせる親御さんは多く、特に小学校はPTAの父兄も熱心でとても「良い(テキサス州の評価で最上)」学校です。ところが 5年生になりミドルクラスになると、他の小学校3つと統合され、状況は一転するのです。 昨日 ボランティアに出向いた時、久しぶりに会った顔なじみの人たちに 何気なく、軽い気持で聞いたこと。 「〇〇ミドルスクールに行かせる?」 ショックな答えが次々戻ってきました。それぞれに別の場所で聞いたことに対する別々の4人の答えは・・・ 「春には家を売りに出すつもり、引っ越そうと思っている。」 ああああああああ・・・・・PTAのボードメンバーで、教育にも非常に熱心であり、昨年末も「学区の向上のために みんなで頑張る」といっていた父兄たちが、とうとう引っ越してしまう。 学区だけではなく、ホームアソシエーションへの不満や税金の高さもありますが、みな やはり子供の学校への不安が原因のようです。実際問題として 不動産にかかる税金を数万ドル払っている家庭も少なくありません。その上私立に子供を通わせることになる負担よりも、学区の良いところへの引越しの方が明らかに賢い選択だと私にも思えます。 賛否両論あるとは思いますが、やはり、ここアメリカでも孟母三遷というわけです。学区の質の低下の背景には、家庭教育の質の低下が上げられます。先生を殴る生徒、学校に麻薬や武器を持ち込む生徒、喧嘩をする生徒、学校という学問を学ぶべき場所を集合場所とでも思っている生徒。子ども達の成長の基礎になる家庭そのものが崩壊しているアメリカで、これから学校のあり方が良い方向に変わることが全く見えない現実に暗い気持になってきます。 夫は引越しをするならテキサスを出るべきだと 今日も話しています。しかし、どこへ? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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