Little Darling

夏休みもはや1ヶ月が過ぎようとしている今、やっと家を売りに出す手続きが済みました。家を売りに出すのは初めてではないけれど、ダラス郊外でははじめての経験。これまであまり苦労なく買い手がついていたのですが、ここは競争必至。どの家もモデルホームさながらの美しい内装とインテリアで、子供が居る家庭でも「え？本当に子供がいるの？」という状態に常に家をきちんとしてある家庭が多い住宅地。メイドもいるし、庭師も入る、ナニーもいるという家庭が多く、かつ共稼ぎの家庭も少なくないのです。料理をする主婦も多いとは言えず、外食やテイクアウトが多いとキッチンも汚れることはありません。

我が家は、子供３人。ほぼ専業主婦である私は料理は毎日するし、エスニック料理も作るから、時にはスパイスの香りや油のにおいもすることがあります。あちらこちらを磨いたような状態にしておくことは　睡眠を取らないというチョイスを選ばない限り　不可能に近いこと。

不動産屋さんが、家を探している人を連れて家に来るという事前伺いができるのは1時間前まで。1時間で来ますといわれても、さて、シャワーを浴びてなかったり、片づけができてなかったり、調理中であったり、子供がたーいへんな遊びをしていたり（笑）していた時、なんともはや　無理です。急いで掃除、片づけをし、外出しなくてはならないのですから、せめて半日、いや前日に知らせて欲しいものです。私は洗濯ものをドライヤーーで5分くらい乾かしてから干すようにしていますが、もし　洗濯中だったらユーティリティールームに洗濯物がずらっと干されている状態です。見た目があまりに悪いし、下着もあったりするとまずいので、こういうときは　全部集めて車に積み込むことしは手立てはありません。手紙や届いたばかりで目を通してない書類や普段カウンターの上にざっと置いてあるものも　ざざざっと腕でかき集めて箱に入れ車に乗せていけば良いと友達からの進言です。じゃないと置き場を忘れえ紛失することも　この記憶力では限りなくありうるから、だそうです（汗）。キーはひとつの場所にまとめておくこと。そして、貴金属や貴重品も　貸し金庫を解約したから、これも大きなバスケットなどに入れて車に積み込まなくてはなりません。知り合いは急いで出たため、家を見せた間に貴金属を盗まれてしまったそうです。

いつもいつも家を赤の他人に見せられるほど美しく「この家が欲しい！」と思ってもらえる状態にしておくことは、人から聞いてはいたけれど　かなりのストレスです。前の家を売った時は、売りに出して即、イリノイ州から越す予定の人のため、家を見せる前に「ぜひ！」と不動産屋さんから買いが付き、他の人に家を見せることなく売れてしまったから　今回の経験が初めてです。その前の家は人に貸してあったので、これも私が努力する必要もなく知らない間に買い手がついていました。

夏休みで子供達が家にいる毎日。朝・昼・夜と食事の用意でキッチンは使うし、おもちゃやゲームも散乱することが多く、友達が来ていることも多々あります。プールだってそうです。芝刈りも　頻繁にしないといけないし（これは夫の担当）、このまま数ヶ月の長丁場になった場合、私はとても続けることができないんじゃないかとすでに思っています。引越しはしたいものの、こんなにストレスが多いものとは知らなかった甘い私。昨年から家を売りにだしている友人が「もう、終わりにしたい。値段を下げて損してでも早く売ってしまいたい」とため息をついて暗い顔で言っていた意味がやっとわかりました。彼女も私と同じく３人の子の母親。しかも末っ子はまだ２歳。きっともっと大変だろうと思います。

きれいにすればするほど、あらためて我が家に愛着出て、「こんな素敵な家はない！」と思っている私たち家族。景色も美しく、丘があり、湖があり。こんなところはダラス近郊には他にないという話です。植えた果樹も実をつけるようになり、そのほか手をかけてきた植物もやっと昨年あたりから、まんぞく行く大きさになってきました。学区さえ上向きになると言う兆しが見えたら、このまま越さずに　ずっとこの家にいたいと思います。

孟母三遷、子供の教育に良い環境の地を求めて、ゆっくりと我が一家は動きはじめました。