テーマ:パン!ぱん!パン!(3365)
カテゴリ:☆英国衝撃の食事情!
下の写真のように、イギリスのマーガリンには日本にはない注意書きがあります。
ちょっと見づらいですが、下から3番目に「Virtually Trans Fat Free」と書かれているのがお分かりでしょうか。 これはトランス脂肪酸の成分表示で、イギリスのマーガリンには大抵このような表示があり、5%以下となっていることが多いです。 さて、ここでいきなりトランス脂肪酸と言っても、南伸坊さんとどう違うの?という方もいるかもしれません。 実は不飽和脂肪酸には2種類あって、それぞれシス型とトランス型と呼ばれますが、化学式は同じでありながら、右手と左手のように鏡に映した姿(鏡像体)の構造になっています。 そして、通常、生物が利用するのはシス型のみで、トランス型は天然の生物界にはほとんど存在しないのですが、マーガリンの製造過程では工業的に脂肪酸に水素を添加するため、かなりの量のトランス脂肪酸が生成してしまいます。 そして、近年になって、このようにして生じたトランス脂肪酸が体に取り込まれると正常に機能しないため、動脈硬化や心臓疾患、痴呆のリスクが高まるという報告が次々と明らかにされているのです。 筆者の予想では上の説明はほぼ全員に読み飛ばされたかと思いますが、とにかくアメリカではすでに含有量の表示が義務付けられていますし、デンマーク、オランダ、ドイツではトランス脂肪酸を含むマーガリンは禁止されているとのこと。 また、イギリスでも筆者が見る限り多くの製品で表示がなされているようです。 一方、日本ではというと、下の表のようにほぼすべての製品で、多量のトランス脂肪酸が含まれているのが現状のようです。 雪印ネオマーガリン (225g) 雪印乳業 13.8% ラーマソフト (400g) 日本リーバ 11.8% 明治コーンソフト (450g) 明治乳業 10.9% もともとマーガリンといえば、植物性で健康にいいという触れ込みだった筈なのに、ずいぶんと落ちぶれてしまったものです。 トランス脂肪酸が体内で悪さをするメカニズムはまだよく分かっていない部分が多いそうですが、日本のマーガリンはもちろん、イギリスの「Trans Fat Free」のマーガリンでもやはり5%は入っているわけで、なるべく摂らないに越したことはなさそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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