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September 1, 2008
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今日の物理の先生が言ったひとこと「ハエを飼う少年」というワンフレーズから、現代文の時間にこんな話を考えてみました
妄想はんぱねぇ・・・

ちょっと鬱で、暗くて、若干グロめ
それでもよい方はどうぞ↓



―蠅(ハエ)をかう少年―

蠅を飼う少年はいつも暗い部屋にいた
窓からさしこむ一筋の光の中、少年は蠅を掻き抱いた
否、それは蠅というには大きな集合体であった
暗くうごめいている「それ」は蠅の集合体、蠅の玉、蠅の魂(たま)
「それ」は完全な黒でもなく
隙間からのぞくのは蠅の目玉、羽、きらめく体
そして蠅のきらめく黒き体に内包されるは蛆の白
またその下には少年の掻き抱く、同胞の白き骨がのぞいている
「それ」はけして少年の愛するものではなく
少年を生み出したものでも、育て上げたものでも、ともに歩んできたものでもなく
ただの他人の亡骸であった
「それ」を抱く少年の顔には何の色もなく
ただ、ただ、抱いている
蠅の魂を抱いている、ただの他人を抱いている
少年はどこを見ているわけでもなく、「それ」が見ているのは夏の夜の夢
腐敗臭ただようこの部屋で、少年は何を思うか
鈍い光を放つ刃をもち、少年は何を思うか
掻き抱いた蠅の魂、いくぶん軽くなった業の魂
そして少年は「それ」と「金」とを換う
そのために生み出した蠅を抱いて、少年は何を思うか
死を伝えるは、日がたちて蠅の魂ができた後のこと
「それ」を買う者はいまだ現れず
少年は蠅を飼い続ける



という話でした、先生はもっと明るいテンションで言ったのだろうけれど
うちにかかるとこんな世界観に・・・
ちなみに掛詞を多用してみました「飼う」「買う」「換う」・・・など
詩は難しいなぁ






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Last updated  September 1, 2008 05:07:18 PM
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