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テーマ:少年&少女サッカー(888)
カテゴリ:スポーツ
久しぶりにサッカーの話。
日曜の今日は、長男(8歳)のサッカーの試合があった。 去年の夏から始めて以来、半年経つ。 今までは、 5歳の頃からサッカーをしてきている他の子達よりも、 全く経験もない、いわゆる新米だということからか なかなか認めてもらえない傾向が強かった。 誰よりもサッカーが大好きな長男。 学校から帰ってくると、 いつもすぐサッカーボールで遊ぶ長男。 練習も試合も一度も休まず、 一生懸命やってきた。 そんな彼の練習の成果は、すぐに目に付くようになった。 が、試合でも、何故か、彼が良いプレーをすると その途端に引き下がらせられていた。 まるで、彼がナイスプレーで目立ってはいけないと、 それを邪魔するように。 フィールドに上げてもらえるのは、 40分の試合中、 ほんの10分もないことがほとんどだった。 それでも、文句一つ言わず、お呼びがかかれば 全力を尽くしてがんばってきた長男。 子供ながらに、ここまで露骨に壁を作られれば どんなにバカでもわかるだろう。 彼は表には出さなかったが、 心の中は傷ついて、悩んでいたと思う。 「どこまでがんばれば認めてもらえるんだろう?」 親として、 それでもニコニコ今日もサッカーボールで 一人練習を続ける彼を見て、心が痛んだ。 「やっぱり監督に言ってみようか? せめて、監督の方針だけでも聞きだしてみようか?」 そう、旦那と一緒に、何度も考えた事もあった。 悩んで、考えて、出た結論は、 周りがどう考えていようが、 どんな厳しいハードルが待ち受けていようが、 長男自身をしっかりと強くなるように 親の私達がそう導きさえすれば良いのだという事。 彼に自信を与え、私達が彼を信じているという事を 毎日毎日お経のように伝えた。 それと同時に、 今までのようにがんばり続ければ、 いつかは、 その成果を無視出来なくなるほど伸びるはずだから、 自分を信じてがんばろう! と、言い聞かせてきた。 周りの変化(特に監督)は徐々に見えてきた。 どう見ても、チームの中で一二を争うほど 走るのが速い長男を、 長い事暗闇に葬る方が難しいはずだ。 助監督のような存在の若者達が、 次第に声を上げるようになったのだ。 「ジョージ(長男の仮名)は足が速いんだから もっと使えるはずだ!」 そして、今日。 ジョージは、これまでにない輝きを見せてくれた! 相手ボールを何度も奪い取り、 確実に敏速に、得点に繋がるパスを決める。 日頃から一人で裏庭で練習しているヘディングも 見事に決まり、これまたゴールに繋がる! 数秒間、ボールを取り合っていた お互いのチームのメンバーの2人の間を、 ヒュー!と、突風が走った! いや、突風ではない、ジョージだー! ジョージは2人の真ん中を何処からか走ってきて スーーーっとボールごと抜けていった。 「ワオーー!!」 「キャーーー!!」 冗談抜きに、コンサートで聞くような声援が 聞こえてきた。 大活躍の前半を終え迎えた後半。 何と、あの天才少年T君(覚えてるかな?)の 相棒(ミッドフィールダー)を任せられたのだ! そのポジションの練習もなく、 いきなりだったにもかかわらず、 しっかりとしたチームワークを見せてくれた。 T君から、ジョージにパスが来た。 ジョージ、今までになかった、 彼にしては長距離のドリブルを見せる。 ゴール4メートルほど手前まで来た。 ゴール前には相手チームが何人か立っている。 が、ゴールは十分可能だ。 監督も、誰もが 「行けー!ジョージ! シュートしろー!!」 と叫んでいた。 が、ジョージは初ゴールをためらい、 またT君にボールを蹴る。 T君のシュートは決まらなかった。 実のところ、 ゴールを決めてほしい気もあったが、 ためらってくれて安心した。 認められてきたからと言って、 急に活躍しすぎて、 付け上がったり、 変な勘違いをして欲しくない。 あくまでも、自分はチームの一員であって、 チームワークがどれだけ大切か、、、 それは忘れないで欲しい。 もっと攻撃的になってもいいのに と思わされるほど、 決して攻撃的ではない 正確さと、やさしさが見え隠れするジョージのプレー。 それを失わずに、 伸びて行ってくれればと思う。 季節も春に近づき、 街角の木々に花が咲き出すように、 ジョージの花もやっとつぼみが見えてきた。 不平一つこぼさずに、 がんばってきたジョージ。 これからどんな花を咲かせてくれるのだろう? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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