政府の思う壺
今回の人質事件は、政府の関係者の考えをマスコミがうまく国民に植え付けることができたと思います。「自己責任」という言葉がはやっていますが、私に言わせれば非難をする人は、私を含め非難をする資格すらないでしょう。非難をする人はひるがえってどの程度世界のことを真剣に考えて行動しているのでしょうか??また、マスコミ関係者も安全な場所でしか仕事をせず、単なるサラリーマンで、ジャーナリストの信念もなく、名刺がなければ仕事が出来ない人がほとんではないでしょうか。仮に彼らが悪いとすると、たとえば、だれかが襲われているときに助けるのも、危険なことを承知で行なっているのだから助ける人間が悪い、ということにはなりませんか?そんななか今回人質になった人のような人間が日本にもまだいることに本当に希望が持てますし、誇りに思います。政府にとってはこれでイラク派遣についてとやかくいわれずにすんでホッとしていることでしょう。なんといっても「人質にされるのが悪い」という方向に行っているのですから。また、人質事件の解決法ですが、人質にとられた場合、1)人質の解放のためにイラク撤退あるいは、2)人質に何かがあった場合ー>政権が変更ー>イラク撤退と、いずれにしても今回のようにうまく解放されなければイラク撤退ということに繋がります。しかし唯一これを回避する方法があります。それは、「人質交換」です。政府は、あくまで信念に基づきイラク派遣をしているわけで、また「テロには屈しない」といっている以上自らの命を賭してもその信念を貫いてほしいと考えます。他人の命がかけられているだけで、なにが「テロには屈しない」だ、と思われてもしかたがないことです。さて政府高官との人質交換が成功した場合、たとえ人質がどうなろうともイラク撤退にはならないでしょう。信念を貫いているわけですから。