昨年のイベント:Supermoto世界選手権本戦
最近もまだまだ忙しさから抜けきっていない状態ではありますが、もう年を越してしまいましたので昨年の主要なイベントを順次まとめて行きたいと思います。昨年11月の頭に行って来たSupermoto世界選手権の最終戦観戦の本戦の模様です。もうちゃねスポーツさんで開幕戦から最終戦までとSupermoto of Nation(国別対抗戦)も含めてDVDが販売されていて、レース全体の模様とかはそちらを参照していただけると雰囲気は掴めると思います。このブログでも昨年予選日まではまとめていましたので、その翌日からのお話になります。当日は朝早くに起きて会場に向かいました。さすが本戦日スタンドもお客さんで一杯になっていました。朝一番はMOTO1(国内格式のモタードレース)にも参戦している大樂選手が参加されているKTM RedBull Junior Cupの決勝です。このレースは、KTM+RedBullでバイクからウェアまで提供して若い選手で競われるワンメイクレースです。成績優秀者には世界選手権の本戦でも走れる(確か1回だけ)と言う特典キップ付きになっています。昨年までは2stのKTMを17インチホイール化したバイクが使われていましたが、今年からはDOHCの4stモデル、250EXC-Fがベースになっているようです。ツナギからメットまで完全支給なのでゼッケン以外は誰が誰だか良くわかりません。(爆KEHOEさんのアドバイスでサスなどを調整いれつつそれでも決勝で3位入賞です。おめでとうございます!セッティング中にお邪魔してサスの感じとかをおみさんとみてみましたが、相当固めのセッティングで特にリバウンドは相当ダンパー効かせていました。そして、次は併設のヨーロッパ選手権の決勝です。開幕戦では結構な台数が参戦していたのですが、来年から若手のみのS3が開設される関係でしょうか、最終戦では10台未満になっていてちょっと寂しいレースになっていました。でも逆に2007モデルのニューマシン(改造はKTM純正パワーアップパーツのみの構成のようです。)スリッパークラッチの装着も少ないのか、スキール音を伴う派手なスライドが目立ちました。今準備中のおみさん参戦用のマシンもホイールはマルケジーニのキャストになり250ccのSX-Fですが、おおよそこんな感じになるでしょう。さて、Supermoto世界選手権のS2の選手たちがスタンバってきました。一応今回の観戦ツアーの自分的な目的は、KTMでの参加者のバイク作りについての調査の意味もありますので、とりあえずS2ではシャンボン車を追いかけます。(汗マフラーは左右の排気ポートからそれぞれのサイドをエキパイが通って行く感じの2本出しのアクラボです。後ろからの写真ですが、本来ストックの状態だと写真右側しかマフラーが出ていないハズですが、左側にもハンガーを停める部分を溶接してありました。アクラボご本家サイトでもKTMのラインナップはKTMパワーパーツから調べろとあってこれらのファクトリー仕様の物は市販されていません。これと同じにするにはワンオフで行くしかないのでエキパイ取り回しは要チェックです。ここで、世界選手権のレースの流れについてまとめておきます。前日予選日にベストラップによるグリッド順がおおよそ決まりますが、最前列4人に関してはスーパーポールと言って本戦日の本戦直前にそれぞれ単独で2週走行してラップタイムを計測して最終的なグリッド順を決定します。開幕戦の時はヤマハで参戦していた#1シャンボンですが、第2戦以降KTMに戻って来ていて着実にポイントを稼いできました。今回も相当乗れていて予選でもトップ、スーパーポールでも1番でした。(と言っても2番手のVDBとは1/100秒の差しかありませんでしたが...因みに手前に写っているカメラマンはご存知KEHOEさんです。雑誌に掲載される迫力のあるモタード写真はこんな感じで撮影されています。)現在ポイントリーダーの#101VDBも僅差で2位。その後にRigomotoスズキを駆る#3エディー・シール選手が続きます。スーパーポール決定後は全車グリッドにならびサイティングラップ、そしてヒート1、ヒート2と続きます。スタートは電光掲示板のランプが1秒毎に左から点灯して全部点いたのが消えるとスタートになります。ポールポジションの#1シャンボン選手ですが...インから#101VDB選手にホールショットを奪われてしまいました。ヒート1、ヒート2ともに#101VDB、#1シャンボンのデッドヒートで終始しました。ヒート1で#101VDBが優勝した事で総合優勝も決定しましたが、#1シャンボン選手はヒート2も追撃の手を緩めず熱い走りを見せてくれました。これは全般的にそうだったのですが、「モタード走法=スライド時のスキール音」と言う図式は世界選手権ではもう時代遅れで、ほぼ全車スリッパークラッチが導入されていて、なぜか静かにスライドしていました。競っている時の微妙な突っ込みでたまにタイヤの滑る音が聞こえるぐらいです。(後キャブのセッティングなのかバックファイヤーも全然聞こえませんでした。多分ガスも濃い目のセッティングの模様:馬力屋さん談)表彰式の後はS1クラスのヒートレースです。スーパーポールにはプライベータのKTM2台とワークスのHusqvarnaが2台で争われました。KTMワークスの#12ヒーマー選手は体調が優れないらしく(パドックでも咳き込んでいました。)後列グリッドに並んでしました。さて、緊張のヒートレースのスタートです。こちらも4つのランプが順次点灯、そして消灯でスタートです。最終戦の前のイタリア大会で#12KTMのヒーマー選手の総合優勝が決定してしまっていたため、ワークスチームが精彩を欠く中、KTMのプライベータ達が奮闘しました。そして、表彰台の3台は全部プライベータと言う結果、このうち#9のマーセル・ゴッツ選手のKTMは、#12ヒーマー選手も装着しているオリジナルスイングアーム等も装備したバイクになっていて他のKTMと比較しても少し形が変わっています。ワークスチームの勢いが削がれていてレースが面白くなかったかと言うと、全然そんな事はなく、一応ワークスのKTMと言う事で追いかけていた#12ヒーマー選手の走りを最後に掲載しておきます。場所は、スターティンググリッドのあるメインストレートから第1コーナーを抜けた後のちょっとした直線からのシケイン付きの第2コーナーです。1コーナーを右に回ってきての2コーナー手前のシケイン部分です。いやらしく外側が入り込んでいて、ブレーキングと同時に内側(右側)に寄せられたバイクを次の2コーナー(右ターン)に備えて左に捻じ込みますのでここで大抵リアタイヤが右に振れます。そして、右直角カーブの2コーナーに入っていきます。ここの進入時はリアは左に振れています。バンクも決まってスピードも徐々に落ちながらクリッピングポイントに寄せていきます。そして、左に回りこむ3コーナーに向けて脱出です。レース全般なんでもない所に大事なポイントが隠されていたりしがちですが、ただのターマックの(それもパイロン+釘打ちのゼブラで作られた)コースですが、トップライダー達は綺麗に最速のライン、ギヤ、スロットルワークで抜けていきます。これらのイメージが頭にある内に自分のバイクで走ってみたい物です。(実際、11月後半に一度伊那に走りに行きましたが、その1週間前にひざを痛めてしまい思い通りには走れませんでした。でも今年は頑張りたいと思います。)