出会い、恋愛、結婚

その雨の日　僕は悪い夢を見ました。



次の日　僕が出勤したら　浜野さんの次のデートが決まっていました。

先輩が特別コース（料金割増）の入会を勧め

浜野さんは少し悩んで特別コースに入ったようです。



ちょうどその頃　僕と浜野さんはカウンセリング以外にも

ちょくちょく食事したり　買い物をしたりしていました

僕は浜野さんに特別な感情を抱いてしまっていました。

それでも　素敵な相手が見つかればいいな　と思っていました。



雨は上がりました　デートの日が来ました

先輩が決めたデートなので　付き添いは先輩が行きました

お相手は　１年以上この会に在籍している男性でした

うまくいってほしいと思う反面　浜野さんを取られたくない気持ちもありました



デートはまあまあうまくいったようで

先輩も機嫌が良かったです

交際については　お友達から始めるとのこと

ほっとして　その日は良く眠れました



次の日　仕事帰りに僕の携帯に浜野さんから電話がかかってきました。

浜野さんは泣きながら　気持ちを話してくれました。

本当は断りたかったと　でも、カウンセラー（先輩）にどうしてもと言われて

渋々　お友達から始めることにしたと。



頭にきました



次の日、先輩に抗議しました。

先輩はどちらかというと利益優先。

「くっつけ」れば、男性から料金が取れるから　という考え方でした。



浜野さんは　一度はその男性とお付き合いを始めたそうですが

すぐ別れたそうです。　そして　次の相手を探す事もなく退会しました。



僕が浜野さんに抱いていた感情は　友達　でした

正確に言うと　友達　と思い込んで　いただけでした



浜野さんは　違ったそうです

僕は　浜野さんからその事を聞いて　初めてそれに気付きました



僕は　浜野さんに　恋をしていました

浜野さんは　僕に　恋をしていました

僕がそれに気付いたのは　恋が終わった後でした



涙が出ました

アドバイザーという立場で浜野さんの気持ちに応える事はできない　という

情けない理由で　僕は自分の気持ちを押し殺していました

また　お客様である浜野さんに対して　ある意味「無防備」であった事に

自分のカウンセラーとしての未熟さに　腹が立ちました



誰が悪いかはわかりません

もちろん　僕も悪かったと思います

ただ　カウンセリング自体には　もう自信がなくなりました



その後　僕は先輩と口論になり　そのまま紹介所をやめました。

広告代理店の営業マンとして　毎日を忙しく過ごしました。

浜野さんの事を思い出す事も　少なくなってきました。