多分こうなるかな~って思ってたらそうなりました~、三浦桃香プロキャロウェイ契約
スタッフプレーヤーインタビュー 三浦桃香
「キャロウェイと契約できてうれしいですし、もっと頑張らないといけない」
1年目は、顔と名前を覚えてもらった。でも、2年目も同じ調子でいるわけにはいかない。2019年、三浦桃香はキャロウェイとともに、トッププレーヤーへの階段を駆け上がる。
チームキャロウェイに、また新たなプロが加わった。この2月12日にちょうど20歳を迎える三浦桃香は、2年目のシーズンとなる2019年からキャロウェイ・スタッフプレーヤーとしてツアーを戦う。キャロウェイのキャップを被る自分の姿には、「まだ、慣れないですね。似合ってますか?」と相好を崩しながら、まずは意気込みを語ってくれた。
「今回のお話をいただいたときは、本当にうれしかったです。身の引き締まる思いですし、もっと頑張らないといけないなと思います。クラブ契約フリーだった昨年も、キャロウェイのクラブ、オデッセイのパターを使用していました。性能はもちろんですし、スタッフの方からも丁寧にご対応いただいていて、とても良い印象を持っていたんです」
プロデビューを果たした昨年は、名詞代わりのスタートダッシュを見せた。3戦目のTポイントレディス ゴルフトーナメントの初日に3位タイ発進し、翌週のアクサレディスゴルフトーナメントin MIYAZAKIでは、2日目まで首位を守って、最終的に10位タイ。さらに9戦目のサイバーエージェント レディスゴルフトーナメントで、再びトップ10となる7位タイになると、メジャー第1戦のワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップでも、初日首位タイでリーダーボードの最上部に名前を連ねた。そこにフレッシュな笑顔も重なり、彼女はあっという間に人気プレーヤーの1人となっていった。
「なんか、そんな感じになっちゃいましたね。なんでしょう? ハハハ。いや、想定外です。私は学校でも、ちょっとおもしろいキャラが売りみたいなところがあったので、高校時代のクラスの子からは、『お前、どうした?』みたいな感じで最初は言われてましたね」
母親の影響でゴルフを始めたのは、9歳。すぐに競技にも出場するようになったが、本当にゴルフに身が入りはじめたのは、中学生になってからだという。
「ゴルフは、やってもやってもミスをするじゃないですか。悔しくて、練習しなきゃ、練習とやっていたら、ゴルフばかりの状態になっていました。水泳などもやっていたんですが、中学2年のときにやめました。それと、友だちに会えるのが楽しかったんですね。いろんなところの友だちに会えるから、全国大会に行きたい! といった感じで」
プロになることを意識したのは、高校1年生。サマンサタバサガールズコレクション・レディーストーナメント、マンシングウェアレディース東海クラシック(この2戦でローアマチュア獲得)、そして日本女子オープンゴルフ選手権競技の3戦で、初めてツアーの試合に出場したことが大きかった。
「自信になったとか、そういうことはまったくないです。私の年代なら、勝みなみちゃんが優勝したりしている世代なので、それを考えたら私は、特別、良い成績を残していたわけではありません。それでも試合に出れば、『頑張ってね』みたいな感じでギャラリーの方が覚えていてくださる。18ホールついてくれたり、練習場まで見てくれたりして、応援してもらえる。その後も高校卒業までプロの試合に出ていたのですが、ずっと予選落ちが続いて、それでも見に来てくれる人がいる。私ももっと頑張らなければいけないと思いましたし、もっと試合に出たい、プロになって試合に出たいと思うようになったんです」
プロテストを受けなくてもいいくらいの成績を残したい
高校卒業後の2017年プロテストでは、交通事故によるケガの影響もあって、1打足りずに合格とはならなかったが、QTで34位に入り、2018年ツアー前半戦の出場権を獲得。その後のデビューシーズン序盤の活躍については、前述したとおりだ。
ただ、ちょうどワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップのあった5月くらいから、成績は下降線を辿りはじめた。「プロのスケジュールや生活についていけていなかった」のが大きな要因だ。
「楽しいな、楽しいな、という感じで試合に出ていたのが、真面目に考えさせられました。そういうところで、プロになったことも実感しました。4月からプロアマにもたくさん出させていただいたのですが、いろいろなことを考えながらラウンドをして、その前に前夜祭があって、表彰式もあって、という流れにも慣れておらず、なかなかうまく対処できなくて。かなり慣れてきたころに、1年間が終わりました」
勢いは止まり、結局、33試合に出場したものの、予選通過は15回に留まった。賞金ランキングは81位。そんななかで受験した2度目のプロテストも、合格には至らなかった。
ただ、それでも彼女のなかでは、一定の成果を得られた1年だった。
「シードを目指せるような実力でもなかったですし、1年目でそんなにうまくいくとも思っていませんでしたから、こんなもんだなと。リランキングでも上位に入って、1年間ツアーに出られればいいなというのが、私と家族の目標だったんです」
何より、プロになりたいと思った動機に通じる、もう一つの目標も成し遂げられた。
「ギャラリーの方に名前を覚えてもらって、会場でも、『ちょっと見てみようか』と言われるくらいにはなりたいよね、と話していたんです。それは、けっこう1年の最初のころからある程度、達成できましたから」
シーズン途中の苦闘も、いまは前向きに消化できている。
「社会勉強にもなったんじゃないかと思いました。19歳でここまでたくさん勉強できるのは、ゴルフをしているからじゃないですか。普通だったらそんなにできないことですから、ゴルフをしていて本当に良かったなと思いました」
もちろん、だからといって2年目も同じスタンスでツアーに臨むつもりはない。次は、結果を出さなければいけない。
「今年は、ちゃんと目標を定めてスタートしているので、もっと頑張りたいと思っています。シードを取るか、優勝をして、プロテストを受けなくてもいいほどに成績を残したいです。それくらいの経験は、もう積んでいると思いますから。2018年のQTも、その気持ちでなんとか乗り越えました。6位になれたのは、たぶん1年間頑張ったことが、ちょっと出てくれたんですかね」
プロの道を着々と進んでいますね~、今年の活躍ワクワクドキドキです