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12月6日月曜日でありますが。出来事を振り返りつつ書いている為、時間にはずれが生じております。ご了承下さいませ。
________________ 先週水曜、中学時代の友人R来る。 前回会ったのは、夏。場所は彼女の住まいだった。Rはたんすに眠っているマタニティーを沢山貸してくれたのだった。共通の友人のSも一緒だった。 前日届いた「電車に乗って出かけるのは久し振りなので、楽しみにしています」という内容のメールが届いていた。Rは彼女の2番目の子を連れて遊びに来てくれるらしかった。 2児の母親であるRを最寄の駅の改札に見つけた時、ほうっと軽いため息をついた。 今はどこかに行ってしまった、自分が1度目の結婚をした際の2次会の写真の彼女を思い出す。そこにいる彼女は黄色いかっちりしたデザインのミニのスーツを着ていて、長い髪にスパイラルパーマをかけていた。飛びぬけた美人ではないが、彼女は充分に華やかで美しいのだった。 落ち着いたデザインの洋服を着て小さな女の子の手をひいている今の彼女が美しくないというのでは決してなく、ただ私は彼女が変わったという事に時の流れを感じたのだった。 お昼はどうする?とRにきく。もうすぐ2歳になるRの娘、Aちゃんはまだ口が満足にはきけないので、答えられない。Aちゃんは何を食べるの?「もうほぼ大人の食べるものと同じものを食べられるよ」外食に連れていく事は流石にまだ難しいらしい。「じっとしていないからね。」 お弁当とケーキを買って、家で食べた。娘は彼女のお弁当を分けてもらって小さな口でちまりと食べていた。見るとおかずにはあまり手をつけていない。きけば、何も味のついていない白いご飯が大好きだという。 ベッドにあるぬいぐるみ達に、くりくりとした目を輝かせる。ひとつひとつ確認するように手にとり、興味深そうに感触を楽しむ。次にどうするのかと思い様子を見ていると、ひとつひとつ何かうやうやしい仕草でベッドに寝かせてあげている。皆に布団をかけてあげ、ぼそりと一言。「ねんね」 そうか、お昼寝させてあげたかったんだね。私がそう言うと、意味は分かっていないのだろうが、大いに笑い、はしゃいだ。何かひとつの事を成し遂げたという事が、嬉しかったのだろう。 実はぬいぐるみは何故かバイキンマンだけ首を出してもらえぬままだったので、私があらら、バイキンマンが窒息しちゃう、と誰に言うともなく言うと、真剣そのもののAちゃんをよそに、Rは顔をくしゃくしゃにして笑っていた。 なんだかその大笑いは温かくそして優しく、私は大笑いをするRを美しいと思ったのだった。 今のRにはあの頃のような華やかさはないが、あの頃にはなかった柔らかさがある。それは、見過ごしてしまいがちな種類の美しさだ。例えるならば、柳のような。よくしなり、たやすく折れる事のない柳の枝が風に揺れる様を、私は思い浮かべていた。 片時もじっとはしていない小さな彼女の娘。人懐こく、私にもまとわりついてくる、小さな子猫のような小さな女の子。 変えたのは、君だね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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