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月曜、友人T女史とY女史と会う。
2人は私の体を考慮し、私の住む街まで会いに来てくれた。 T女史からは寝不足だったのもあり「遅れそう」と 連絡が入っていたので、まず最初に遠方から足を 運んでくれたY女史と落ち合う事となった。 (それなりに大変であろうにそれを感じさせない。 そこは流石Y女史だ) 最寄の駅の改札で会うなり開口一番、彼女はこう言った。 「うわ。色っぽい~。なんかますます色っぽくなって」 私本人は勿論言うまでもないが、ピンと来ない。 ところが、遅れて到着したT女史も会うなり開口一番 「どうしちゃったのって感じ、なに~その色気は。 フェロモンむんむんじゃん」 へえー2人共同じ事を言うんだなあ、面白いなあ、 と、まるで他人ごとのようにひとりごちる私であった。 月曜日というのは案外閉まっている店が多いのらしい。 我々はしばらく歩き、やっと入れる店を見つけたのだった。 私が良く夫で行く中華の店がたまたまやっていて そこで昼食をとった。 2人の食べっぷりは正反対である。 世界をタフに旅して回る人なだけあり 好き嫌いもなく比較的食べっぷりの良いY女史。 逆に食が細く、こってりした物は苦手で私より 2センチ背があるのに、妊娠で増えた分は差し引いても 随分と軽い体重のT女史。ヒップは小さく手足も腰も細く 日活な体の私とは、対照的なすらりとした体をしている。 ふと気付いたが、この3人に共通しているのは 全員背が高いという事である。しかも僅差ではあるが 私が最も低い。私は誰と会っても自分の方が背が低い、 という事はまずない為、こういう事は珍しい。 (まあ一番低いとは言え164・5(多分)あるのだが) その後は途中京菓子の店に立ち寄りなかなかに気の きいた和菓子等買い求め、私の家でひたすら話した。 ちりばめられた豆のほっこりした塩味も丁度良い 大福など、緑茶で味わう。これで器が素敵ならば 完璧だったのだが。そこはほら、私ですから。 BGMは小松亮太。私の好きなバンドネオン奏者だ。 この2人にはこの人の弾くピアソラの「現実との3分間」 を是非生で聴いて欲しい、と思った。 2人共喫煙者である。私は横で吸っていいよ、と言ったが 2人共窓辺にて、実に美味しそうに煙草を吸ったのだった。 元喫煙者でありながらあっさり煙草を止めた私だが、 2人を見ていて、ちょっと煙草が吸いたくなった。 2人から思わぬプレゼントをいただいた。 ハーブやアロマの精油に使われる花は知っていても それ以外の花にはてんで明るくないので全ては 分からないが、薄いオレンジの薔薇や同じく オレンジ系のガーべラ等が入った素敵な花かごだ。 2人が帰ったあと改めてまじまじと眺めて、私は その組み合わせの上手さに感心してしまった。 とてもセンスが良いのだ。所謂脇役の緑も上手に 花々を引き立てていながら、脇役に留まらない 個性もちゃんとある。私にはこういったセンスは 全くない為、尊敬すらしてしまう。 花はまだまだ元気に玄関で咲いている。 心にまで花が咲いたかのようだ。 ありがとう、Y女史、T女史。 花と言えば、そう。 2人も別の場所で話題にしていたけれど。 家を出てすぐの所にあるスナックの名は「われもこう」 あれを見る度、私は必ずY女史を思い出すのだ。 ________________ いつも思う事だが、同世代ならではの安心感が ここにはある。適度な距離と暗黙の了解が 極めて自然に成立するそんな関係は、 友人関係においてベタベタとくっつきあうのが 苦手な私には、なかなかに心地良い。 2人共私の知らぬあらゆる事を知っている。 どんな話題でもコメント出来る知識の豊富さは 人間の豊かさとも直結しているかのようで。 私にはないものを持っている2人。 私には特にプライドなんてものはないのだ、と敢えて言おう。 実際そう間違ってもいない。私は多少持ってはいても、 それを出さない、あまり出したくない人間だから。 それゆえ私は、2人に素で感心出来る。 私の中には小さな女の子がいる、とY女史は 初めて会った日の晩メールで私に言った。 後日掲示板で、T女史もうん同感、と書いていた。 私は嬉しかった。ああ、この人達は 「見つけ出してくれたんだ」そんな気持ちであった。 見抜かれる事で私は、安堵した。 そして男性で同様に「見つけ出してくれた」のが 今の夫である。 この人達はこの「小さな子供」を隠せ、とか なきものにしろ、と言うのではなく むしろ「大事にしていって欲しい」と 言ってくれるのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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