WANTED
劇場では見なかったんで、WOWOWでOAしていたのを録画して視聴しました。あまりこの手の映画は最近見ないんで・・・ウォンテッド WANTED(2008年アメリカ)監督:ティムール・ベクマンベトフ脚本:マイケル・ブラント、デレク・ハース、クリス・モーガン あらすじウェスリー(ジェームズ・マカヴォイ)は、自分の人生の何もかもにウンザリしている平凡な若者。変化のない仕事には行き詰まり、ガールフレンドは彼を捨て親友のもとへ去ってしまう始末。彼には、人生の不運に耐え抜くための「何か」が欠如しているのだ。 しかし、謎の美女フォックス(アンジェリーナ・ジョリー)との出会いにより全てが激変する。 ギリシャ神話の時代から、神に代わって「運命の意志」を実践してきた秘密のフラタニティ(暗殺組織)の王位継承者が、なんと彼自身であると云う・・・。 ウェスリーは今や自らの新しい立場を受け入れなくてはならない。 そして、「墜落」、「私欲」、「裏切り」が渦巻く世界で闘い抜くだけの潜在能力を覚醒させる必要に迫られる。 この作品の監督は、ロシアで 「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」が驚異的ヒットを記録し、日本でも公開されたこのSFアクション連作、の監督。その、ハリウッドデビュー作、だそうです。なるほど、アメリカ産のアクション映画とは、ちょっと違う、独特の雰囲気がありました。非常にえぐいシーンも多いんですが、それほど顔をしかめるような描写ではなくだけれども、これでもか、というくらいありえねぇ~だろーーー????ってシーンの連続でしたね。もう、ありえなさすぎて笑っちゃうくらいの。最初は、ジェームズ・マカヴォイ演じるウェスリーのさえない日常を淡々と追っていくんですが、そこに並行して何かの殺しが起こる。だけど、イマイチその関連性がつかめないまま、いつもクスリを買う店で唐突にフォックス(アンジー)に出会い、唐突に銃撃戦に巻き込まれる。結構私の中では「????」なまま、どんどんアクションは派手になり、有名な、アンジーの車の助手席側のドアを開けたままでウェスリーを強引に乗せるシーンとか、進むわけ。ウェスリーの亡き父が秘密の暗殺組織をけん引する、すご腕の暗殺者だったという事実を彼に知らせ、しかも父亡き今、ウェズリーは組織を継承する立場にあると言われる、てのは、話としてはありがちにも思えるけど、わかりやすいともいえますあんなに人生投げやりで冴えなかったカレが表向きは紡績工場であるアジト?で 最初のシーンびびってるウィスリーせっせとカラダを鍛え、殺しのテクニックを磨き、たくましくなっていく。スターウォーズの様でもアリ、ロッキーのようでもあり?だんだん強くなって、表情も自信に満ちての変わりようがわかりやすい。ハリウッド、という場所に移っても、監督の一風変わったハードなアクションは変わることなく生かされていて、なんていうか・・・雑味があるのに超カッコいいんですわ!!!音楽もかなりカッコいいんだけど、ウェスリーが持つ特異体質が視覚・聴覚を駆使して描かれていて、冴えないパニック障害もちのサラリーマンだと思っていた彼が実はアドレナリン増量、心拍数上昇の暗殺者だった、という変貌ぶりも、その表情にわかりやすいくらいに出ていていい。それに暗殺者たちの、そしてフォックスの、斜めに刀を振りかざすようにして打ち抜かれた弾丸がスピンしながらカーブしてターゲットを射止める、というのもマトリックス以降多く見られる映像に似ているようで、ちょっと違う、、、、かなり新鮮でした。GOODBYEと書かれた弾丸が、カーブしながら全員を撃ち抜き、最後にはフォックス自身をも撃ちぬく・・・・悲しいじゃありませんか・・・父親は自分が生まれてすぐ行方不明と思っていたが、実は自分を守るためにフォックスと撃ち合ったこと、最後、敵と思い込んでいる人物をウェスリーが列車で追い詰めるが、その列車が深い渓谷に落ちそうになってぶら下がった列車での殺し合い、そして車両ごと落ちたけどまだ平気な二人、そこで初めて敵だと思っていた男が父親だった、という、ありえない場面の連続!!!そして、そこで初めて父親から、自分を狙っている敵だと思っていたのが実の父親であり、自分は洗脳されて父親を殺そうとしているんだ、とわかる。そして次にウェスリーがターゲットにするのは、モーガン・フリーマン演じるスローン。 カレのたたずまいは、敵なんだか味方なんだか、本当に・・・・わかんね迫りくるウィスリーをみながら一人あやとりしてる・・・・のが、なんかオカシイ組織のメンバーに、最後は自分が情報を操作していた、と、ばらすんだけど、フォックスはじめ全員が戸惑いを隠せない。裏切りに裏切り、まさに、大、どんでん返し!!!もう一ひねり裏切りがあったら、訳わかんなかっただろーなぁ・・・このくらいのひねりで十分です、私マーク・ミラーのグラフィック・ノベルが原作だそうですが、これはアンジーのセクシーなかっこよさ、それから最終的にはどんでん返し!!で敵となるモーガン・フリーマンの重厚さ、といったビジュアルと、そしてスクリーン一杯(画面いっぱい)のスピード感を楽しむのが正解、という感じです。ハードすぎない、ちょっとコメディタッチの部分があるのも丁度良かったのでは?すーみーまーせーん~~って、車で飛びながら謝ってるウェスリーとかね。てか、アクション全体が、もしかしてコメディなのか???ラストは、、、、、、元の会社の席でパソコン操作をしている彼に迫るスローン。だが、銃を突きつけた相手はウィスリーではないおとり、カレの足元には暗殺の十字マークが・・・君、最近どんなことした?ラストに、以前とはまったく違った表情の、復讐を果たした暗殺者となったウィスリーが、こう一言スクリーンに向かって言うのでした。ベタ、っちゃーベタですが、まー、これはもう、何も考えずにアクションを楽しみ、アンジーのスレンダーでちょっとやさぐれた?かっこよさを楽しみ、ペネロピとは全然違った魅力のマカヴォイ君を楽しむ、、、、それでOKな映画ですね。まぁ~、わたしは1回みて十分、って感じでした。