カテゴリ:遭難
今回の浅間山は前掛山以外は9月よりも風は弱く穏やかであった。 しかし、前掛山往復は9月同様の猛風と初冠雪の寒さで冬山であった。 その中の登山で明暗を分けたのは装備と、そして体調不備であった。 今回も私はいつも皆さんにはお話ししてる様に基本は夏山と同じ服装で登った。 ただ、フリースとゴアは冬山の物を最初から着用した。 初めての雪山燕山荘で赤沼社長が10月以降の装備について話していたことを参考にして購入したものです。 そして帽子は夏仕様と耳がすっぽり入る冬仕様。 手袋も夏仕様と秋仕様。 冬山仕様の手袋は不要だという判断。 結局用意したダウン上下はザックの中であった。 10/13に登った燧ケ岳の初冠雪の方がえびの尻尾は大きいものでした。
今回体調を悪くしてしまった方(低体温症)から後日頂いたメールの中に 冬山の装備をホテルに預けて登ったという内容がありました。 そして前日に検査で絶食状態で寝不足等の体調不良。 途中で「体調悪い方いらっしゃいませんか?」 と大きな声で確認したのですが聞く耳をもたなかったとのことです。
去年、富士急のグリーンツアーで具合悪くなって救急車で運ばれた女性がいます。 千畳敷カールから登り始めてすぐに吐き出してしまい、顔色も悪いです。 私はその時サブだったのですがリーダーの男性といってもガイド資格はなく ただの添乗のアルバイトの派遣の方に 「これは尋常ではないので下山させましょう」 と申し出ましたが・・・ 彼はこんな良い天気だし自分が面倒見るからといって聞き入れてくれませんでした。 それでも「ガイドの先輩の●●さんだったら下山させますよ。」 と食らいつくと 「俺は●●じゃね~~んだ!今日のリーダーは俺なんだ」 と言われ渋々引き下がりました。 結局途中まで行きましたが本人からもう下山したいとの申し出があり 下山したのですが40人近いお客様でしたのでその具合の悪い方は木曽駒中岳から ひとりで下山していったのであります。 本当に心配でしたが、40人のお客様を残して下山する選択は私には残されていなかったのであります。 その後彼女は救急車で運ばれ1日入院したのですが 原因は常用している高血圧の薬を自宅に忘れてしまったとのことでした。
4月からのステップアップではその様なことが起こらない様に口を酸っぱくして 「怪我とお弁当は自分持ちですよ~」 と毎回話しておりましたのでステップアップ皆勤賞の今回参加の方が体調が悪く装備も完璧でなかったということに私共は大反省しております。 ガイドレシオでは7~8人のお客様に対してガイド1人とありますので 今回の個人ガイドはまさしくそのレシオ通りではありましたが それでもこんな事が起きてしまいます。 それを思うとガイド資格もなく1回しか登ったことのない山をリーダーとして連れていってる某会社のツアー登山の実態は本当に恐ろしいものです。 お客様は無免許運転の車に知らずに乗ってる様なもんか? 先日の宝永山でやはり山初心者のリーダーが40名以上のお客様を連れていってましたが、ゴアを持参というか所有しておらずかなり強い風に参っている様子でした。 「山初心者なので花の名前も山の名前も聞かないでください」 とバスの中のマイクを通して話した時はおったまげましたが、 嘘ついて知ったかぶりするよりはマシか? というレベルです。 1月の達磨山でも山初心者のバイトの方が雪山にびびりお客様の為に私が持参した軽アイゼンを装着してあげたこともあります。 その時ひとりお客様で骨折した方がいました。
山というものを当たり前ですが、甘くみてはいけないのと ガイドの責任の重さを改めて感じております。 ツアー登山の仕事はもうしません。 多くてもお客様8人にガイド2です。
11月から始まるステップアップは最低3名から最高7名で行います。 12,1月の岩トレはガイド3名で行います。 本当に自立した登山者さんになって欲しいから。 来年の大きな目標に向けてお手伝いさせて頂きます。 そして体調が万全でないときはキャンセルしてください。 個人ガイドなので別日程組みますから オーダーメイドでお客様と一緒に登る山のプラン立てていきます。 どうぞ宜しく御願いいたします。
★来年の6月の硫黄~横岳~赤岳の縦走は既に満席になりました。 ご要望が多いので紅葉の時期の日程調整しております。 ★燧ケ岳、槍ヶ岳などかなりお申し込みが殺到しておりますので宜しくです。 限定8名ですので申し訳ありません。 皆様の安全を1番に考えております。 その次に山を楽しむということです。
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