カテゴリ:バリエーション
6/13(土)晴れ時々曇り 前日の夜中に鎌倉を出発する。 道中主人がテールリッジで我々共通の知り合いの女性の婚約者が 彼女の目の前で滑落死したという話をした。 その昔その話は聞いたことがあるが・・・真夜中にこれから登る場所でのその話は 私の心を憂鬱にさせた。 ヘッデンを付け真っ暗の中林道歩きを進める。 昨年登ったマチガ沢の出合いを通り過ぎ 一ノ倉出合いで見る全容に圧倒された。 この懐の中に一歩でも踏み入れる気持ちが湧いて来なかった。 っていうか。。。帰りたくなった。
Rがテールリッジ そしてMが衝立岩。 と10何回もこの沢を登っている旦那さんが看板越しに見える本物の一ノ倉の説明をしてくれた。
美しい下弦の月明かりが この景色見れただけでも良いじゃないか・・・ って言ってる様に聞こえた。 テールリッジの取付き見て怖かったら引き返すから大丈夫と言われた。
久し振りにお会いした古賀志のレジェントT川さんが 「私も30年前にこの景色を見て引き返そうかと思ったよ。 でもそれからずっと通っている」 その言葉にちょっぴり救われてザイルとギアの入った重いザックを背負った。 昨年マチガ沢でお世話になったOさん達含め7人で出発です。
↑マチガ沢の写真です。
雪渓歩きをし不安だったテイルリッジに到着する。
実際に行ってみると恐怖感は無くなった。 幕岩の悟空スラブをもっと簡単にした感じの快適な歩きが出来る。 ようやく笑顔が現れる私。
30分程で取付きに到着。
3・2・3のパーテイーに分かれ我々は2番手。
絶景を眺めながらのクライミング。
足元が切れ落ちた箇所をゆっくりと登って行く。 「手で登るんじゃないよ。足をずらしながらゆっくり~ゆっくり~丁寧に探して」 Tさんの適格なアドバイスとフォローで恐怖感と戦いながらもこうやって帰宅し 落ち着いて振り返ると楽しかった7ピッチだった。 主人とは写真撮影した時間と地図とその時の状況をお互い擦り合わせ 何が悪かったのか良かったのかと朝から真剣に話し合っている。 こんな事が出来るのも夫婦だから。 1本のザイルにお互いの命を預けて登る経験って本当に貴重だと思う。
↑阿弥陀南稜の写真
赤岳主稜や裏同心や中山尾根・阿弥陀北陵・南稜等は全てバリエーションであり 小川山はマルチピッチ。 本チャンっていうのはこういうものなんだと思い知らされました。
南稜から下ってきたTさんの知り合いの方が 我々の登ったルートの後続パーテイーの女性が身動き取れずに敗退していった とテイルリッジ手前で休憩していたら教えてくれた。
私が敗退しなかったのは最後迄励まして下さった周りの方々のお陰です。
そして私の保護者の様に全てを包み込んでアドバイス&フオローしてくださった T川 さんのお陰です。 急峻な岩稜を見ては蝉の様に岩にしがみつき 懸垂下降待ちで知らず知らずに居眠りしてしまった私を 暖かい目で見守って下さりありがとうございました(笑) 先日の小川山レモンルートの時も怖い怖い!と言いながら ついつい岩にもたれかかって眠っていたことを主人に指摘された。 怖いけど・・・岩の中に居ると大いなる大地に抱かれている気分になり ついつい睡魔が・・・(笑)
↑三つ峠トレの写真
そして今後の課題 やっぱりツルベで登りたいねって話です。 劔と北岳バットレスをツルベで登る目標を立ててトレしていたのが 鎌倉に引っ越す数か月前。 引っ越してから仕事に追われ自分自身の山が出来ずにさぼっていた7年間。 ゆっくり~でも以前のレベルには戻したいって思った谷川一ノ倉でした。
素晴らしい1日に心から感謝です。
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Last updated
2015.06.14 10:13:57
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