カテゴリ:思うこと。
昼間、よくBS1を観ています。
アメリカのabcテレビやイギリスのBBC、アルジャジーラ放送などが映されて、 世界情勢に疎い私の、有り難い存在になっています。 アナウンサーも、地上波のアナとは違います。 平均年齢も地上波アナより高そうなのですが、 滅多に下を見ないところに、魅力を感じています。 手元の原稿を見ないで、細かな数字までさらっと言える、 そのプロフェッショナル加減に心打たれています。 ニュースを「読む」ではなく、ニュースを「話す」という感じです。 その際、アナの手は、原稿を右から左に移しています。 この原稿にはここまでのことが書いてある、 というのも暗記しているのでしょう。 私の目はテレビに釘付けです。 また、私好みの素敵なお姉さんがいて、勝手に「あかりさん」と呼び、 仕事から帰ってきた婚約者に 「今日、あかりさんがさー」なんて変な呼びかけをしています。 前置きが長くなってしまいました。 そのチャンネルでは、「時事弁論会」という中国の 討論番組が毎日放送されるのですが、今日の議題は 「マイクロソフト社がWindowsを半額にしたのはやりすぎか」 というものでした。 要旨はこうです。 中国のPCソフトは9割(!!)が「海賊版」であり、 マイクロソフト社は、海賊版を使っているユーザーに対し、 正規の値段1400元の半額、700元で提供することに決めた。 ネットに接続し、ユーザーの名前やどこで海賊版を入手したかなどを 入力すれば、半額割引の電子クーポンが発行される。 しかし、中国ではこのマイクロソフト社のやり方は、 「市場独占の汚いやり方」として、「行き過ぎだ」という批判が出ている。 果たして、マイクロソフト社のやり方は行き過ぎなのかどうか。 私は、びっくりしました。 こんなことが、議題になるなんて!! 海賊版は「違法コピー」なのではないのか!? 三人の弁論者のうち、一人が「海賊版容認、マイクロソフト社非難」の立場でした。 反対派の人は、当然「知的財産所有権」を主張していたのですが、 容認派のリさんは、 「中国ではパソコンの普及が急務。 中国国民は、貧しくてソフトを買うお金がないから海賊版を使うしかない。 悪いのはマイクロソフト社で、市場を独占している。 金持ち欧米の企業に、金なんて払う必要はない」 というようなことを言っていました。 そしてさらに驚いたことに、この番組を見ている視聴者の投票では、 なんと、 74%超の人が、リさんのこの意見に賛成していた!! ものすごくびっくりしました。 マイクロソフト社をそんなに嫌うなら、Linuxを使えば・・・タダなのに・・・。 と思った私は浅はかでしょうか。 リさんの論法で行けば、 「貧乏な人は、他人の物を盗んでもいい」 ということになってしまう。 そういう指摘に対してリさんは、 「パソコンのソフトは別だ!」というようなことを言っていました。 日本でも、中国の海賊版に苦しめられているクリエイターは たくさんいらっしゃるのだと思います。 マイクロソフト社は、Windows海賊版を売っていた、 中国の企業を2社、既に提訴したそうです。 中国のスポークスマンも、「海賊版が横行する現状を直視し、 正すべきである」ということを認めたと言います。 そういう知的財産を保護しないと、 アホらしくてクオリティーの高い物を産み出そうとはしなくなる恐れがあると思います。 現在の、世界のブランドトップ100に、中国発の会社は入っていません。 そういうことなのだと、思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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