私の窓辺には、朝が来るのが似合わない。
毎夜 傍で瞬いている橙色の光は
いつだって優しく私を包んでくれるから
朝が来ないで欲しいと願ってしまう。
光に包まれてギタアを抱く時
ずっとこのままでいたいと
全てを忘れてしまいたいと
何処か遠くへ行ってしまいたいと、思う。
そういえば、遠い異国の地でも
オレンジの光が夜道を照らしていて
私は窓辺から外を眺めては
不思議な世界に吸い込まれそうになっていた。
あの時の感覚と同じなのか。
不思議な力を持つ色。
夜と流浪を愛する者には
とても優しい色。
其れはいつも私にこう問い掛ける。
私の居場所は何処なのだろう。
心の在り処は何処なのだろう。
カーテンを閉めるのがとても惜しい夜。
目が覚めれば眩しい光。
道行く人を眺めて
私はまた 橙色の光を恋しく想うのだろう。
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最終更新日
2009.06.18 23:52:01
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