立ち上がれ総支配人!
最近、ようやく中国人観光客の受け入れの重要性に気がついてきた企業や施設、団体が増えてきました。上海や北京での旅行関連の展示会への出展数の増加をみてもわかります。それで中国人観光客が増えているのですが、集客してもそれで売上が上がっている所と、そうでない所の差が大きくなってきてます。日本の観光地やレジャー施設は、元々国内客だけを相手にしてきた歴史が長い。アジアでこんな国は珍しいでしょう。多くのアジア諸国では外国人観光客を誘致して食べて飲んで遊んで買い物をしてもらう…ことに創意工夫をしてきました。もちろん、その外国人の中に日本人も入ります。反面、日本国内では外国人対応は、何やら特別なことでマニュアルや計画書の中にも「外国人対応」という項目があるくらいです。まだまだ特別なこと、として考えられているのが現実です。一部の一流ホテルチェーンでは、それぞれの国の対応ができますが、では、そのサービスを真似れば地方の施設やホテルで使えるのか?と言えば、それも違います。ズバリ客層が違うからです。一流ホテルに宿泊する中国人はスーパーリッチです。英語もわかる人が多い。だから、そういうホテル人を講師に招いて研修をしても効果はありません。いずれにしろ、多少英語が話せるスタッフはもてはやされてきました。しかし、英語圏ではなくアジア圏の集客が重要になってくると話は違います。日本国内の施設では、言葉の問題とあわせて「売り方」のノウハウも乏しいものがあります。先日、その地域では有名な百貨店の中国人観光客対応のマニュアル?のようなものを見せてもらったことがありますが、あまりにも的外れで驚きました。首都圏の百貨店や世界的なブランドショップ、すでに目的地と化しているヨドバシカメラやマツモトキヨシは別として、それ以外の施設や地域では、放っておいたらほとんど売れません。意味不明の<ひらがな・カタカナ>の表記だらけのPOPやメニューはきっと私たちが、ドバイに観光に行ったようなものでしょう。日本人客相手に、POPの改善に涙ぐましい努力をしてきたけど、中国人観光客の前には無力なのです。<ようこそニッポン>で観光客を呼んだところで、各地で販売できなければ意味がありません。旅行代理店とかホテルが儲かるだけのことです。現在の日本のレジャー施設や観光地では、「売上をあと10%伸ばせ」と言われても、おいそれとうまく行きません。半額券のようなディスカウントチケットをまいて、せいぜい「集客数」をアップさせることはできても、売上そのものを上げていくのは本当に大変です。「なるべくお金は使わないようにしよう!」と固く心に誓っている日本人客と「なるべくいろんなものを買ってみよう」と思っている客とでは単価が違います。買おうという意思がある人にどうやって商品を売っていくのか?考えてみれば「こちら次第」なのです。買いたく無い人を追い掛け回してないで、買いたい人たちにしっかり売る。その絶好のターゲットが中国人観光客です。スキー場でシャンパンやワインを飲んでくれるし、タクシーも借り切って周遊してくれます。(教えれば)それを見ない振りして「景気が悪くてぇー」と言う言い訳をする総支配人たちがあまりにも多い(涙)。実力が国内級レベルなのか?アジアレベルなのか?試されています。アジアでは、それぞれの国内の観光客なんかほとんどいないような時から、ガイジン相手にバンバンモノを売って、サービスして稼いできた。そういう意味では、それに追いつけるのかどうか?…こういう話をすると、「まぁ、うちは関係ないけどねぇ」という言い訳が多かったけど、まだそういう言い訳をする総支配人は、、、(汗)。選手交代の時期かもしれませんね。