なぜ日本には「笑顔の作り方」というカリキュラムがあるのか?
6月中旬からメキシコへ出張しました。目的は、店舗運営と販売サービスの研修とOJTを行うため。今回で3回目のメキシコ。参加者も徐々に広域になってきて、今回はラテンアメリカ各地からも参加者が集合。地図で見ても日本よりも遥かに広大で、多種多様な文化があるラテンアメリカ。なので、指導しに行ったにも関わらず、半分は教えてもらったことが多いというのが正直なところです。(または、気づかせて頂いたこと)よく「日本のサービスは世界一だ!」と力説する人たちがいますが、それは間違いで「日本の環境の中では…日本のサービスが良い」ということで、日本のサービスをそのまま世界各地に持って行っても通用する、、、ということではありません。接客も同様で、メキシコでは、メキシコ人の方が接客がうまいのは当然で、日本流の接客術を指導しても役に立ちません。メキシコと日本の販売員指導のカリキュラムで最も大きな違いはというと、日本ではマナーの講師が「笑顔の作り方」を教える場合があります。(未だに…:汗)「口角をこうやって上げて…」とか。メキシコではそういうのは必要ない。笑顔は人から教わるもの…という概念がないし、必要もないくらい、各自が勝手に微笑えんでいるからです。そういう話をすると、「大体笑顔を教えられる人っているの?」「笑顔を作る???どういうこと?」と不思議がられました(笑)。日本では、接客中は「常に微笑んで…」と忍耐的な指導が多い。メキシコをはじめラテンアメリカの人々は、喜怒哀楽をハッキリ出すから常に表情が豊か。事実、研修中にある素晴らしい事例を紹介すると自分に置き換えて感動して涙する人がいます。その泣き方が抑えて泣かないで、思い切り泣いてしまうので、それを見てまた回りも泣いてしまう…という具合です(笑)。その点、多くの日本人の場合は喜怒哀楽を出さない訓練?を受けているので、(子供の頃から色んなシーンで…)結果として大人になると「能面顔」になってしまいます。能面ではあまりにも怖いし不気味だから(接客シーンでは)「笑顔作り方」の指導がカリキュラムの中に登場するようになってしまったのです。一緒に仕事する人たちの立場に立てば、見た目と考えていることが違う、、、やっぱり不気味でしょうね(笑)。なので、本当は「笑顔の作り方」ではなくて、「表現力を取り戻す」とかそういう研修やトレーニングがあればいいのに…と考えました。★レジャーサービス研究所のホームページ★中国人観光客にもっと売る新“おもてなし術”価格:1,470円(税込、送料別)