中国人観光客のマナー問題と、それを改善するための問題
3日間の北京でのショッピングモールの経営幹部研修を終えて、北京空港に到着。いつものように、海外旅行に向かう中国人観光客を観察しました。最近色々と話題になっている中国人観光客の海外でのマナー。悪評が広まっているので、政府も動き出して、あの手この手で旅行者に対して新たな規則を設けたり、旅行会社や添乗員に対して教育の徹底を行っています。そのせいか、空港内を見ると、どのツアーもフリーフィングが徹底されてました。だから空港内がいつも以上に混雑している感じがします。その中でも、特に長かったのがこのグループ↓この添乗員さんは、かなりきつい言葉で「日本では大声で話さないこと!」「割り込みは絶対に禁止!…」「可愛い子供がいても、勝手に触らないこと…」「電車の中で電話で話してはダメ…」「だいたい中国人は…」と延々と30分以上やってました。しかも、段々とエキサイトしてきて、口調もどんどん厳しくなります。聞き方によっては叱っているような感じでした(-_-;)。すると、参加者の一人が、「そんなこと一度に言われたって、これから行くんだから…」「まだ、何も悪いことしてないのに…なんでそんに怒るの…」などなど愚痴が出てきました。(当然な気がしました)すると、また添乗員さんがエキサイトしていく…その繰り返し。(傍目に見ていても、いくらなんでも言い過ぎだろう…と:汗)そのうちに、一人のお客さんが「なんだか日本は息苦しい所だな」「なんで日本に旅行しようと誘ったのよ?」「もう行きたくない。タイにすればよかった」…など、一気に旅行のモチベーションが低下してしまいました。たまたま、同じ飛行機でした。機内では、皆、大人しいと言うか、笑顔なしで、「起きてるときっと怒られるから、寝よう…」ということで、爆睡されてました。(あれだけ言われたら…そうなるでしょうね)もちろん、マナーが悪い客もいます。しかし、全員がそうではないし、良いマナーの人もいるので、こんな雰囲気になってしまうのはいかがなものか…と考えてしまいました。だいたいマスコミも「マナーが悪い」「マナー事件」か「爆買い」ばかり報道しているから、(少しは良い報道もあるのかもしれないけど…)接客する方も受け入れ側も構えてしまうし、悪いマナーばかり気になります。それで、そういう事例がどんどん拡散します。マナーが悪いと言えば、中国のアパレル店では、欧米人の試着が問題視されています。この季節、汗ビタビタの体に直接試着する人が多くて…。そして、その商品を棚に戻してしまうので、どうしたものか…と。(商品はほとんど廃棄処分です)なので、その対応研修もやっています。だけど、こういうのはあまり話題になりません。やはり偏りがある気がします。どうせなら、国別で悪い例と良い例の両方を報道してもらいたいものです。少なくとも、観光立国に向けて応援する気があるなら、それくらいの配慮を見せて頂きたいものです。考えてみれば、たくさんお買い上げ頂いたありがたい大事なお客様を「爆買い客」と命名している時点で、馬鹿にしている気がします。(個人的にもこの単語使いには注意せねば…)観光立国を目指すには、まずはマスコミの教育が必要かもしれません。(誰かやってくれないかなぁ)個人的にこの問題に関してできることは、来月は中国の現地旅行会社のスタッフの研修があるので、この旅行客へのマナーの指導方法(の改善)について議論したいと思います。現在の指導方法は良くないです。やはり「良い例と悪い例」の両方を示すべきです。ダメばかりでは暗くなるだけ。こうやればOK!喜ばれますよ!という事例も教えてあげるべきだと思ってます。レジャーサービス研究所