中国人観光客の富裕層の購買変化はリユース市場でチェック
先日、上海のブランドリユース企業のオンライン会議に参加しました。日本で言えば『コメ兵』のような企業です。2022年には、それまで大人気だったブランド品の売上が急減するなど、様々な変化が見られるため、今後の仕入れ・販売計画を話し合いました。今後は、どんなブランド、商品が売れるのか?売れなくなるのか?などの分析予測は毎週行われています。中国人の中流・富裕層の高額爆買い品の代表と言えば高級腕時計があります。2019年は日本でも中国の国内でも飛ぶように売れました。理由は中古市場=リユース市場が活性化していたからです。2次流通市場とも言います。かつては不動産以外の資産と言えば『金』が主流でした。資産としての価値が安定している上に、高級ブランド品と比べて偽物の流通が少ないからです。しかし2010年代になると、下取りの精度が飛躍的に高くなり、偽物の流通が激減しました。長年、偽物の流通に悩まされていた中古市場に、IT技術が導入されるようになると安心して売買できるようになりました。そのお陰で、中古市場が活性化してきました。その代表例は自動車です。下取りの精度が上がったお陰で、中国の自動車市場は世界一に飛躍することができました。『いざとなれば売れる=資産価値がある』中国人富裕層の購買力を獲得するのは、いつでも資産価値があるかないか?次第です。しかし、コロナ架でこの中古市場にも変化が生じています。人気商品だったロレックスが売れなくなってきました。その理由はさまざま語られていますが、このように「このブランドは絶対に大丈夫」という商品は存在しないのも中国です。そのロレックスは、正規ロレックスと称して、リユース市場に参入を始めました。目的は、市場価格の安定化を図るためです。その効果はどうなるのか?注目されています。他にも、高級ブランドバッグやジュエリーに限らず、ホビー、レジャー用品に至るまで、今後の売れ筋を知りたいなら常に中古市場をチェックすることが重要です。