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カテゴリ:教育・研修
昨日、某企業の勉強会に参加しました。 中堅幹部社員が集まる、年始の勉強会でした。 4人の講師を招き、講演をしてもらいます。 そんな中、講師の一人の外国人ジャーナリストの方が大変ユニークな話を聞かせてくれました。 テーマは「日本のファッション業界が世界でも個性的進化を遂げた理由」です。 要約すると、、、 === 1987年に初めて来日して以来、日本のファッションに興味を持って、 以来、毎年来日して様々な取材活動を行ってきました。 世界中取材してみて、日本で驚くことは、 街で普通に歩いている女性たちが大変おしゃれなことです。 欧米でもおしゃれな人はいますが、お金持ちを除けば、 それは、アフター5の食事の時やパーティにでかける時で、 学校やオフィスでおしゃれな人は日本のように多くない。 そして、外国を真似ているかと思いきや、とても個性的。 そんなことで興味が沸いて、様々な取材を行ってきました。 こうしたファッションセンスが多くの女性たちに身についているのはなぜか? その結果、欧米諸国とは違う多くの原因を発見することができたのですが、 その中で1つだけに絞れと言われたら、、、 それは「リカちゃん」だと考えています。 あのリカちゃん人形です。 1967年に「ファッションドール」としてデビューして以来、 少女たちのおもちゃとして親しまれてきたわけです。 ただの人形ではなく「着せ替え人形」で、その着せ替えするためのパーツの豊富さに驚かされました。 服は、もちろんのこと、靴やバッグ、帽子に、ヘアスタイルにいたるまで 自分自身でチョイスできるのです。 これで着せ替えをして遊ぶわけですが、 幼年期から遊んでいた、という話しにも驚きました。 大人になってみて、リカちゃん人形に影響を受けたと答える人は少ないでしょうが、 間違いなく、このファッションドールを通じて自然とおしゃれ感覚を身につけていったのでしょう。 しかも、楽しみながら。 そして、その人たちが大人になって、 ファッション業界や女性誌などで活躍する人の人数が多くなるに比例して、 欧米のファッションの真似から早々に脱却して 独自のファッションカルチャーを形成していったのではないか? そんな風に考えました。 もちろん、これだけが原因ではないでしょうが、 他国にはない大きな特徴だと思います。 しかも、リカちゃんは未だに健在で、 少女たちに愛されています。 先日、リカちゃんの雑誌を見せてもらいました。 それはおもちゃ雑誌というより、もう完全にファッション雑誌でした。 モデルがリカちゃんで、あとは本格的にファッション誌と基本的には変わらないのです。 リカちゃんを卒業した少女たちが そのまま次にステップのファッション雑誌のユーザーに育っていくのは納得できました。 少なくとも、リカちゃんは日本女性のファッションの「入り口」になっているのだと思ったのです。 つまり、リカちゃんは 「かわいい文化」の先生なのかもしれません。 === 現在私たちは、アパレルブランドの販売員教育を担当していますが、 こんなことは考えたこともなかったです。 こうした外から見る視点のお話しには、毎度の事ながら驚かされます。 少なくとも諸外国から見れば、珍しい文化なのでしょう。 そして、なんと言ってもこういう勉強会を企画できるのも素晴らしいなと思いました。 とかく、業界に関係したセミナーや勉強会が多いのに、 この飲食店を経営する企業は一年間の半分は業界外の勉強ばかりしているのです。 「業界バカになるな」という経営者のお言葉が こうした活動にも反映されているわけです。 やはり「視野が狭くなってしまうから」とのことでした。 ちなみに、私が依頼されて話した講演のテーマは 「テーマパークの成功と失敗の教訓」でした(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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