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カテゴリ:コンサルタント
先日、ある有名企業のプロジェクトの打合せに呼ばれました。 合計で3社の専門会社が呼ばれました。 (私たちもその中の1社でした) その日時を決めるのに、参加者全員の都合を合わせるのに手間取りましたが、 何とか時間を合わせて集まれることになりました。 会議室に到着してそれぞれが自己紹介&名刺交換をして主催者3人を待ってました。 (部長、マネージャー、リーダーの3人) 遅れること15分。 3人が入室してきました。 主催の中心であるマネージャーが遅れを詫びると同時に、 「申し訳ないですが、今日は色々とバタバタと忙しくて 私と部長は15:00までしか参加できません。 そのあとはリーダーとやってください。よろしく、、、」 と切り出しました。 「えーということで、まずはメールでお伝えし通り、 このテーマについての提案をお願いします。 時間もないので早くやりましょう」と続きました。 すると、参加していた専門業者のI社長が 「君たちは自分が勝手過ぎるという自覚はないのか?」と立ち上がりました。 「至急とかどうしても来て欲しいというから、私たちはこうして集まったんだ。 それを遅れて来て、自分たちは忙しいから時間がない。 あとは部下とやってくれだと?よくそんな寝ぼけたことが言えるな。 何様なんだ?これは会社としての公式な会議じゃないのか? それになぜ途中で退席するんだ? その原因がバタバタじゃわからん。 最初から日時の設定を間違えたということなのか? それに上司の部長、あんたはなぜ何も言わないんだ? あなたの部下のマネージャーのこの態度は明らかにフェアじゃない。 叱らなくていいのか? 大きな赤字を出して社内が大変なのはわかるが、 その原因はこんな小さな所にもあるということに気づいた方がいい。 だいたいこんな状態で進めても良い案なんか生まれるはずがないし 私の案を出すのもごめんだ。 時間を10分間差し上げる。 私たちは一旦退室するからこの会議をどのように続けるのか?辞めるのか? あなたたちで話し合ったらいい」 と言って、さっさと退室してしまいました(汗)。 もちろん私たちも後に続いて退室しました。 多分、大手有名企業の驕りがあったのだと思います。 冷静に考えれば新入社員にもわかるような、 こういう失礼な態度にも気づけないほど社風は錆びていたのです。 10分後に会議室のドアが開いて、入室すると、 「予定していた16:00まで全員が会議に参加するので許して欲しい」 と部長より謝罪がありました。 10分間の時間を使って、次に入れてしまった会議をキャンセルしたようでした。 するとI社長は 「確かに今までも御社とは何度か一緒に仕事をした。 だから私は業者の立場なのかもしれないが、それは仕事を受注してからで今は違う。 これ企画をどう仕事にするか?という案出しにお付き合いしているのだ。 お互いが歩み寄る段階のはずだ。 仮に受注して仕事が始まってもお互いに社会人として当たり前のことを守ってやりたい。 そこに発注者と業者の区分はないはずだ。 お互いに正々堂々と仕事をするようにしたい。 それがOKなら私はこのまま参加したい。いかがか?」と発言しました。 もちろん全員が賛同してようやく会議が始まりました。 このようなことは実はどんな企業でも陥る過ちですが、 傾向としては大企業になればなるほど、その頻度が高いと思います。 (身分の勘違い) 社内の組織ピラミッドが高くなる分、こうした勘違いが起きやすいのは事実です。 それにしても 個人的には、久しぶりに素晴らしい大人に出会ったような気がしました。 どんな企業でも自分たちの態度のことはわからないものです。 誰かに指摘してもらって初めて気づくことは多いけど、 実際には「正しく指摘してくれる勇気のある人は少ない」のです。 このところ赤字が続く多くの企業の原因は何なのか? EUの問題から、少子高齢化など結びつけようと思えば山ほどの理由はあるけど、 こうした「正しいことが言えない社風」も大きな原因の一つなんだと思います。 (どっちの原因が先なのか?それを解明した人はいないが) 「正しいことが言える社風」というと 「風通しが良くて…」というように快適な感じがしますが、 現実には社員全員が自分の行動や発言に対して責任を取らなければなりません。 意見しても聞いてもらえるだけの実績も必要だし、 勤務態度も求められます。 (毎日遅刻してくるようなやつの話は聞かないでしょう) そういう責任を取らない人が増えてくると「正しいことが言えない社風」ができあがります。 せっかく毎日働くなら、自分の行動と発言に責任を持って いつも堂々と正しいことを発言できるようにいたいものです。 === このI社長は、私たちの身近な人に置き換えれば、 「伝説のトレーナー:ミッキーマウスに頼らない本物の指導力」の町丸さんでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/08/09 07:42:16 PM
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