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カテゴリ:インバウンド対策
先日テレビで大阪の取り組みの成功事例が紹介されてました。 台湾や韓国などの人気ブロガーを毎年招待して、 現地を旅行してもらって、その感想をブログにアップしてもらうという取り組みです。 その結果として、 全国的に中国人観光客が減少している中でも、それ以外の地域からの観光客の誘致に成功しているようです。 また、よくある人気ブロガー誘致のように、 ある特定の商品や施設だけのためにお金を払って書いてもらうのと違って、 その地位全体をある程度正直な感想を書いてもらう。 すると、一般的な観光スポット以外の場所に興味を示したりして、 結果として、隠れた観光スポットが誕生してくる…という。 他の地方でも参考になる取り組みだと思いました。 ただ、これが本当に人気ブロガーの記事で集客できたのかどうか?そこまでの検証はされてませんでした。 観光産業全般的の課題として、 どんな方法が最も効果的なのか?がよくわからないまま取り敢えずあれもこれもやっているのが実態でしょう。 しかし、税金(国や県の予算など)を使うなら効果測定をするべきです。 別に百発百中である必要はないし、それは無理。 だけど「このイベントの出展は効果がなかった」「この広告はダメだった」という失敗も公開すれば、少なくとも次から同じ失敗を繰り返すことを回避できます。 失敗を隠せば迷惑になるが、公開すればノウハウ(財産)になる可能性があります。 こうしたことは一般的に隠したがるが、失敗を隠したらそれこそ本当に予算の無駄遣い以外の何ものでもない。 少なくと税金が使われる予算の場合は失敗の公開は必須でしょうね。 かつて全国にできた大型リゾートをはじめとする箱物系施設も 多くの負債を抱え、最終的は様々な形で税金が使われたが、 その失敗の理由はほとんど公開されていない。 だから完全に無駄な金を使ったことになります。 これからは、全国で様々な取り組みをして、 その結果がどうだったのか?積極的に公開して 失敗の確立を減らして欲しいと思います。 === 私たちの経験で言えば、外国人観光客を誘致するにあたっては、 東京、大阪、京都、北海道、沖縄…などは、比較的呼びやすいです。 課題はそれ以外の地域にどう呼びこむか? 昨今では、地方空港にLCCを誘致して、 近隣のアジア諸国との直行便を増やすことで集客を図ろうとしています。 (そうした活動の一部ををお手伝いしたこともあります) これはこれで正しいと思います。 しかし、(毎度のことながら)それを継続させるには不足していることもあります。 例えば、タイのバンコクに鹿児島県が売り込む場合、 「ぜひ鹿児島県に来てください」 という売り込みだけではダメで、 「鹿児島からも行きますから」と <お互いに>行き来しましょう、というのが旅行交渉の基本です。 「タイ人の皆さん、どんどん鹿児島に来てください。 だけど、鹿児島からは行きません」 では、交渉にならないわけです。 四方を海に囲まれば日本の旅行の要となるエアラインです。 なので、まずはそのエアラインが儲からなければ話になりません。 現実には往復の客席を一杯にしなければ採算が取れません。 常に片道だけの客しか乗らないのであれば赤字なので、すぐに撤退することになります。 すると大事なことは、 鹿児島県民に対してタイの旅行をアピールすることです。 タイに行ってアピールするのも大事だけど、 地元でタイをアピールしなければならない、という点が重要なのです。 それができなければ、せっかく誘致したエアラインも いずれ撤退してしまいます。 世界的に極端に知名度が高い特定の地域を除けば、 このようにクロスできるかどうか?が鍵です。 考えてみれば、長く続く商売の原則「Win-Winの関係」の典型が 観光業ということですね。 ★レジャーサービス研究所のホームページ★
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Last updated
2012/11/01 11:30:43 AM
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