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レジャーサービス研究所(東京&上海)

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2013/01/19
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カテゴリ:講演会・セミナー


21世紀になってから13年。ますます世の中の変化を実感する今日このごろです。
特に私たちの場合は、日本でも中国でも小売業の店舗運営のトレーニングの仕事が多いので、
そうした仕事を通じても変化をいつも味わっています。

直営店販売代理店を抱えていた時代は立場が強かったメーカーも、
経営の効率化を掲げて店舗運営から徐々にに手を引いて、
他社に委ねるようになってからは家電量販店やスーマーマーケット、コンビニといった
小売業に完全にハンドルを握られるようになってしまいました(価格の決定権の崩壊)。

その家電量販店やスーパーも、インターネットショッピングの台頭で
苦戦を強いられるようになってきました。

いずれも「商品を作って売る」というビジネスの流れの中での主導権争いで、
時代とIT技術の進化でそれぞれの優位性がどんどん変わります。

それで次はどうなるのか?次は、世界に向けて日本のどの産業が牽引するのか?
様々なセミナーやマスコミ報道であれこれ取り上げられています。

そういうのを聞いているとITが好きな人たちは、
やはりIT業界で次の覇者を探そうとします。
小売業が専門の人は、その業界の変革にスポットをあてて報道します。

それで、私たちにもそうした質問が来るようになりました。

私はどちらかと言えば、ITは専門ではないので、常にアナログな方に注目してます。
毎回述べている予想の一部を紹介すれば、ネットショップであろうが、
スーパーマーケット、家電量販店であろうが、必ず必要なのは「物流」です。

なので、例えばヤマト運輸が、ネットショップやコンビニなどの店舗を持つようになったら
凄いことになるな、と思っています(またはそうした企業を買収するなど)。

やはり「商品を作って売る」の間に「届ける」が必ず入るからです。
世の中の全ての商品は、誰かが届ける、運ばなければならないのです。

よく外国人観光客から日本のサービスは素晴らしい!と言われますが、
そのサービスのほとんどのシーンを裏で支えているのは物流業者だからです。

良い商品(鮮度の良い食材など)が破損しないで時間通りに届くから、
小さな店舗でも運営できのです(大きな倉庫が不要)。
家賃の高い東京では本当にありがたいことです。

近年、上海が急激に「暮らしやすくなった」のは、
日本のコンビニと物流がセットで進出したからです。

それまでは豪華な高層ビルばかり造っても見栄を満たすばかりで、
実際は何をするにも不便で暮らしにくかった上海を
人間が生活しやすい街に変えてくれました。

今の上海人は、仮に日本製の家電や車がなくても普通に暮らせますが、
コンビニとそれを支える物流がなくなったら、昔へ逆戻りしてしまう、、、と言います。

この物流だけは、それこそ本当に簡単には真似できません。
「人がやる部分が多い」仕事は、他社、他業種から参入しにくいのです。
反対に人の比率が少ない分野は、参入しやすいから常に乱打戦になります。

その典型は、ディズニーランドでしょう。
アトラクションなどのハードを作るだけなら先進国ならどこでもできます。
しかし人が主役のテーマパーク業界で、ディズニーランドに追いつき追い抜くのは
至難の業で、まだどの企業も成功してません。
逆に追いかける過程で倒産してしまいます。

ちなみに30年前、私が就職する際に、親戚のほとんどから反対されました。
メーカーとか金融機関に就職して欲しかったようです。
しかし、現在ではその人気は逆転していますね。

テーマパークは人が働くためのノウハウの塊で、
物流業界はある意味ではその最高峰と言えます。
もう留まることをしらない創意工夫力の結晶のような業界で、
そのノウハウは世界中から羨望の眼差しです。

ということでアナログな視点でみると、日本が世界に誇る産業の筆頭として、
物流業界のこれからに期待しています。
やはり「どの業界でも、最後の一マイルは人」なんだと思います。

これからの仕事の選びで、未来の読み方の参考になれば幸いです。

===
以上、先日学生さんたちの就活セミナーでお話した講演の抜粋でした。

レジャーサービス研究所のホームページ






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Last updated  2013/01/19 06:53:16 PM
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