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カテゴリ:インバウンド対策
それは
「中国で文化&歴史の説明をする」お仕事の研修です。 具体的には博物館のような施設。 この場合、いきなり研修や講義をしても難しいです。 まともに受け取ってもらえません。 ましてや私は日本人。 日本人が中国の歴史に口を挟むなんて… と言われたことは多々あります。 しかし、中国に出張するようになって15年。 今ではそのコツがわかってきました。 現在、内モンゴルの観光施設のコンサルタントをしています。 その中には巨大な博物館がいくつもあります。 その展示内容とガイドの説明を丹念に調べてみると、 「モンゴルはEUまで征服した」 「チーズをEUに伝えたのもモンゴル」 …のように「○○と伝えたのは、、、 これもモンゴル、あれもモンゴルとなってしまう傾向があります。 これは中国の他の地域でもほぼ同様。 話すガイドの気分は良いでしょう。 しかし、聞いている外国人には不評です。 何でもかんでもモンゴルが一番、中国が偉大…の表現になりがちで、 印象としては「自慢」のオンパレードになるからです。 当然、征服された方の国や地域の方々が聞けば当然不快に決まってます。 (そもそも征服なんて言葉使っていいの?と言いたくなります:笑) シルクロードの話しも同じで、 「これも…あれも…中国が伝えた…」が無数に出てきます。 しかし、現実には相手の国や地域から もらったもの、持ち帰ったもの、教わったこともあるはずです。 そこで、これらを外国人観光客にも受け入れてもらえるようにするには どのような説明や展示が必要なのか?が問題になります。 最重要ポイントは、「相手の立場に立つ」です。 そうは言ってもこれだけでは意味不明です。 そこで具体的に、 「この時、中国からは○○を伝えました。。 そして、相手国からは宝石の加工技術を教わりました」 などの部分も展示したり説明できるようになるのが理想的です。 必ず「あげた、伝えた」だけではなくて、 持ち帰ったものがあるはずです。 昔は何カ月何年もかけて移動するわけなので、 「帰りは手ぶら」と言うわけありません。 交易の基本は「クロス」です。 または、 「約600年前に中国からEUに伝わった○○が、 その後、EUで様々な創意工夫で現在はこのような商品に進化を遂げました」 と、伝えたその後の素晴らしさも表現することも大事です。 …などをじっくりわかりやすく研修を通じて理解してもらいます。 ただし、この研修を受け入れてもらえるタイミングになるまでは およそ半年を要します。 その手前に、一緒に仕事をして 共に実績を積み上げなければ何も聞いてもらえません。 逆に言えば、実績が積みあがった「高さ(量)の分だけ」受け入れてもらえる可能性がある と言うことです。 これをショートカットすると… 大バッシングをくらったり無視されるのでご用心! by レジャ研斉藤 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/10/23 01:07:12 AM
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