■ 想い・・・ ■
このところ、なかなかPCを開ける気分にもなりませんでした。先日書いた15歳半の老犬ギンジが倒れ、入院していました。元々患っていた重い腎不全から尿毒症を起こし、血液検査の結果は、先生曰く、とてもとても生きているとは思えないほどの数値を示しているとの事でした。今までも、人間で言えば、人工透析と同じ様な治療を定期的に続けてきましたが小さな身体で一生懸命闘っている姿を見ると、何もしてやれない歯がゆさと、そんな自分自身に対する情けなさばかりが先立って涙が止めどなく溢れてしまいました。。。ヨーキーでも小柄なギンジの体重は、健康な時でも2,0kg。それが、余命を宣告されてからは1,5kgしかありません。もちろん、そうなると体力もない。『重篤な状態、そういう数値を振り切っていて、生きているのが不思議なくらい。これじゃ相当苦しくて辛いはずです』『一般的な子でも、この数値だったら命を落としてもおかしくない数値です』『それなのに、どうしてこんなに頑張っていられるのか。。。この子の精神力には脱帽します』と先生。ホント、すごい子なんです。小型犬らしい愛くるしいのは見た目だけで、私にしてみれば、ずっと、威風堂々としたシェパードやグレートデンの様なイメージでした。喧嘩も強くて、自分より何倍も大きな子でも、たった一度威嚇して配下に治めてしまうほど(笑)実家の近所でリードを離しての散歩中、迷ったギンジはあちこちフラフラせずに、じっとその場で待機している様な、落ち着いた子でした。旦那様と一度、離婚するきっかけになったある出来事があった時も、まだ4ヶ月の乳飲み子だったジュニアを抱え、毎日途方に暮れて夜中中胸を掻き毟られる思いで泣いていた時も、黙って私の傍に座ってじっと顔を見ている様なそんな子でした。『お母さん、僕がついるからしっかりしろ』と言っている様なその姿に何度励まされた事か。。。強くて優しい男は、黙して語らず。これは犬にも当てはまる事なんですね。無駄吠えをする事もなかったギンジが、たった一度、その後復縁する事になった旦那様に対して吠えた時は胸が熱くなりました。『今度おかあさんを泣かせたら、僕がただじゃおかないぞ』という意味だったのかも知れません。。。出かけると、何時間でも玄関の同じ場所でじっと待ち続ける姿を思うと、長く家を空けるのも躊躇われました。そんなギンジが、先生もビックリの死んでてもおかしくない状況でもまだ、生きるという強い意志をもって病気と闘っている姿には色々考えさせられました。あんなに小さな老体で、一生懸命生きようと頑張っているのに、この16年私ったらちょっとのことで怒ったり、投げ出したり、情けない姿ばかり見せてきたなぁって。こんな頼りない私が心配で、まだまだ傍についてなきゃ!と、頑張ってくれているのかなぁって。いつでも一生懸命愛してくれて、いつでもずっと癒し続けてくれたのに、私ったらそれに応える事が出来ていたのだろうかって。色々考えたら、涙が止まらなくて、悲しくて辛くて情けなくて。。。ギンジの精神力や生命力はもちろん、先生の適切な処置のお陰もあって、先ほど退院する事が出来ました。退院前の検査結果も、入院時から考えるととてつもなく良好で、これまた先生ビックリ。。。『もしかしたら、今年の誕生日も迎える事が出来るかも知れませんよ』1日でも長くギンジに恩返しさせてもらいたい私にとって、なんて嬉しい言葉なんでしょうか!でも、その後の先生の言葉に、帰るまでの40分間の運転中、また涙がボロボロ溢れる事となりました・・・『でも、今までは奇跡とも言える回復力で乗り越えてきましたけど、これからはみていられない程ギンジが苦しんだりする事もないとは限りません。万が一の時は、楽にしてあげるという事も頭に入れておいた方がいいかも知れませんよ』聞きたくなかった。。。でも、それが現実なのかも知れない。。。まだまだ、それを受け止めることの出来ない私。。。ギンジがものすごい精神力と回復力で頑張ってくれてる間は、私なりにとにかく一生懸命介護することにしよう。そんなここ数日、ギンジを想い泣き暮らしていた私のせいか、ギンジとは正反対の滑稽な程落ち着きのないサブがゲーリー・クーパー(古い。。。)あぁ。。。。。