大野路燿（おおのみちよ）ブログ　開運とは楽しく生きる方法を実践する事なのです！

暗い顔をして、うつむきながら私の前に座った夫婦。


「相談の内容は？」
「・・・・・自己破産をしようと思いまして・・・」


「借財の総額はいくらなの？」
「一千数百万です」


「へ～そんなんで自己破産？」



きょとんとした顔で私を見つめる夫婦。



だいたい自己破産するとか借金で自殺するとか、このくらいの数字の方なのです。
億の借金をしている人の方が堂々と生きている。




「良かったじゃない。この現象をありがたいと感謝するべきよ」と言うと夫婦揃って私の顔をただ見ているだけで言葉が出てこない。



「商売をしていてこのくらいの借金に脅えていたら、商売なんかしない方がいい。借金になったのには、それなりの理由が有るはずよ」

「そうです。今になって、あれをしておけば良かった、こうするべきだったと思う事が沢山あります。もう遅いのですがね・・・」


「もう遅いなんてその後ろ向きな考えがいけません。それを気づかせて頂いた事に感謝です」

「借金を作って感謝ですか・・・」


借金をしたって健康な体が有って、住む家も有って、夫婦仲良くて、子供も元気で、これ以上何を望む？
後ろ向きな考えになったり人生、守りに入ると先は見えなくなるものです。


借金が払えなくなったから自己破産するのは簡単な事。
それは「楽」をえらんでいるのです。

借金が返せないと考えると行動が止まる。
「どうやって稼ごうか」を今、考えるべきではありませんか？


自分がやった事なのだから自分で自分の尻はぬぐいましょう。
働けないわけでも無い。



「これを機に人生やり直すといいですよ。いくらでもやり直しはきくし取り戻せるでしょ？神様が気づかせてくれた事に感謝して」


夫婦の顔が明るくなった。

２人で目と目を合わせ、こくりとうなずいている。そして・・・

「先生ありがとうございます。一生懸命、頑張って行きます。後ろ向きになっていた自分が恥ずかしいです」




個人で作った借金ならば一千万を超えたらまず自己破産でしょね。
しかし会社を経営しているのですし、どこの会社だって借金は有ります。

親の作った財産を目減りさせて、終いには使い果たす人だっているわけで、そう考えたら立派ですよ。夫婦で頑張っているのですから。


「今は大変つらい事かもしれませんが、これを乗り越えた時に味のある夫婦になっていくのです。それが夫婦だよ。」


なんべんも、なんべんも頭を下げながら帰って行く夫婦。
「くじけそうになったら、いつでもいらっしゃい」と声をかける。

笑顔で振り向く２人の顔には自信がみなぎっているのを感じた。

「ずっと応援しているからね」と心の中でつぶやいた。

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