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カテゴリ:不登校
長男が中1~中2の2年間、PTAの本部役員をやっていた。
会計という仕事の関係上、気を使うことも多かったし色々と忙しかったけれど、いい仲間にも恵まれ、充実した2年間を過ごすことができた。 途中で長男が不登校になったときも、学校の状況は手に取るように分かったし、行くたびに先生と話も出来て、学校から取り残されたという思いを感じることなく過ごすことが出来たのは、本部役員をやっていたおかげかもしれない。 忙しかったのも、長男のことだけに気持ちが集中しないで済んだという点で、私にとっても長男にとってもプラスだったんだと思う。 そして、後半の1年間一緒に役員をしたある人のことが気になっていたのだが、先日、久しぶりに話をすることが出来た。 彼女の息子さんは、長男より一つ年下 とても大人しくて優しい子で、運動は苦手だが絵を書くのが好きで、美術部に所属していた。 彼が入学して最初の夏休み前、運動中に転倒して骨折し1週間くらい欠席したことがきっかけで、彼は学校へ行けなくなってしまったのだ。 もともと大人しくてからかわれ易かったのもあって、ちょっとしたイジメのようなこともあったらしい。 それからしばらくして彼女からそれを聞かされたときから、もう一人の役員メンバー(彼女自身が不登校経験者)とともに、気持ちの持ち方や対処の仕方などでアドバイスをしたりすることが度々あった。 私は長男が3年に進級してから2年の任期を終えて役員を引退したが、彼女は「学校との繋がりを大事にしたいので。」と、任期を延長して3年間本部役員を勤め、先日の総会でようやくその役から引退した。 不登校になったきっかけや状況こそ違いはあれど、息子を思う親の気持ちは同じ。 だから、会わなくなってからもいつも気になっていたんだ。 彼女の場合は、我が校に設置されている相談室の先生やスクールカウンセラーにも相談し、その先生おかげで、前向きになることができたという話は聞いていた。 うちの長男が一足早く卒業し、高校へ行き出したのをとても喜んでくれた彼女 「うちの時にも、色々教えてくださいね」との言葉に、たまに買い物途中で出合ったときなどに、進学情報などを教えてあげることもあった。 ただ、彼の下にも2人のお子さんがいてまだPTAは続行中、その上毎日パートで働いている彼女なので、なかなかゆっくり話をする時間が持てぬまま息子さんはとうとう中学を卒業してしまったのだった。 そんな彼女に、久しぶりにバッタリ会った。 そして、開口一番「高校、決まりました!」とのこと。 思わず大きな声で「よかったね~!心配してたんだよ」と言いながら、どんな進路に決めたのか聞いてみると・・・ 進学など考えていなかった本人が、「好きなことなら勉強してもいい。」と言い出したのが、中3の秋になってから。 絵画の塾(芸大受験向けらしい)を見つけて、絵の勉強はコツコツやっていたんだという。 そして、美術科のある県立高校を不登校枠を利用して受験し、無事合格したとのこと。 今はまだ慣れない学校生活と電車通学で疲れてはいるけれど、なんとか頑張って毎日を過ごしているそうだ。 ネット環境もない彼女は、色々な情報を集めるのも大変だったと思うけど、 以前教えてあげた「不登校枠」を使っての受験がうまくいったようで、私も少しは役に立ったのかなと思う。 これで彼も自分の居場所を見つけることが出来るかなぁ~と思いながら彼女と別れたあと、ちょっぴり心が暖かくなったのを感じたのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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