あ~…大丈夫だと思ったのにな。
昔からそうだ。
頭はしゃしゃしゃっと納得するのに感情がぐずる。
この歳になってなんでこんなに感情コントロールがヘタクソなんだろう…
頭はもう決着がついた事として忘れようとしている。
向こうの勘違いだったって双方分かっているのだもの。
私、そんなつもりで聞いたのではないもの。
やましい事なんて一つも無いでしょ?
なのにこの胸のぐしゃぐしゃは何。
自分の心を恐ろしいと思う事がある。
傷つけられた時、非難された時。
「そうかもしれないですね。」と平然とそれを受け止めたような顔をして
その後で心が狂い回りだす。
心の中に非難した人と同じ事を言い、さらに言いつのり、その内私の全存在を否定しにかかる
復讐の女神が生まれる。
逃げても逃げても追いかけてくる。
非難した人はその場の事で通り過ぎる。
私の中に作られた復讐の女神は昼も夜も私を責め続ける。
この女神…仮面をはがせば私の中に形成されたインナーファーザーという奴なのだろう。
完璧でなかった事、人から非難されるように見られた事を許さない。
そんな私の存在を絶対に許さない。
父さんに対して自分なりに対処できるようになってきてから
この女神の力も削がれてきた。
理性は私のもの、私の責任下に入り色々な角度から見て判断をするようになってきた。
なのに
理性が『処理済み』とハンコを押して忘却フォルダに入れた感情にふるわれる
この強力無比な力はなんだろう
理屈で決着がついているのがマズイのかな…
責め苦に言葉は使われない。
ただ、胸がかきむしられるようで、胃がジクジクする。
だからただ、今は胸をかきむしって胃を押さえて夜を過ごす。
今ルーちが苦しんでいるのは、もう言われた言葉のせいじゃない。
ルーちの中に監視し支配する自分を作った父さんのせいでもない。
この歳になってまだ復讐の女神をコントロールできない自分のせいだ。
ポチッとな ( ^ー°)b