カテゴリ:フィギュアスケート
羽生選手があまり喘息について話さなかった理由は本人にしか分かりませんが、
一つは、フィギュアスケートのトップ選手として、怪我や病気という、「自分の意思と関係ない所から起きた事」を理由にしたくない、 というプライドのようなものもあるとは思います。 実際にトップレベルの選手ってそういう事を全然言わないです。 それとは別に、なんとなく日本の選手というのは、怪我や病気について言いにくいんじゃないかなと思うのです。 特に、SNSの時代においては。 フィギュアスケートのある選手が怪我をしてて、ちょっと痛そうな仕草をしたとします。それは本人はあまり意識せずやったかもしれません。 でもその映像が流れたら、どこからともなく「怪我を言い訳にしてる」とか、「痛いふりをしてる」とか、そんな辛辣な言葉がどんどん出てくるのは、簡単に想像できます。 そうです、この「言い訳」という言葉。 誰かを非難したい時に、本当に使いやすい言葉です。 ラムはスポーツなんて全然出来ないんですけど、普通の生活の中でも喘息やその他体調不良になる事が、割と友人などと比べると多い気がするんです。 そのため、予定を断ったり、学校生活でもやるはずの事が出来なくなったり、そういう経験がとても多かったです。 そうなると、まぁ見事にラムの事情や病気で苦しい思いしてることなんてお構い無しに、ラムへの非難が始まるんです。 「いつも病気のせいにする。私なんて熱があっても来てるのに、うんたらかんたら…」(←これ、ちょっと殺意わきますよねw) 「喘息で出来ない、てあなたの口癖。」 「すぐに病気を言い訳に使う。」 ラムは小学生の頃からこういう酷い言葉を何度も何度も言われた事があります。 まぁ言ってる方は「そんなつもりで言ったんじゃないよ!」とイジメや嫌がらせをやる人間の’いつもの台詞’を言うでしょうね。 喘息患者さんは、多かれ少なかれ、こういう酷い言葉を投げかけられた経験があるんじゃないかと思います。 そうでなくても、あの24時間テレビのツイートだと、 「病気を言い訳にせずに病気に負けずに頑張る」という印象を与えかねない気がします。 実際に、そういう内容だったと思ってる人も割といるみたいですから。 病気に負けずに、ていうのは、まぁ確かにそうなんですけど… それでも持病がある事で、何かの拍子に突然体調の異変が襲ってきた経験をすると、 何事も消極的になりがちなんです。 やってみようかな、と思っても、「病気が怖いから、やめておこう。前にも辛い事があった。」 と、自分で諦めてしまうんです。 羽生くんが伝えたかった事というのは、そうやって怖がって諦めないで欲しい、病気を受け入れて、前向きに考えて欲しい、という事なんじゃないかな、と思いました。 ただそれは、体調が悪い時の話ではない、という事です。 羽生くんはエブリイで「発作が出ると、通しの練習は全然出来ないです。」 「練習で自分を追い込むと発作が出やすい。追い込めているんだなとポジティブに考えるようにしている。」 と話していました。 なかなか発作が出てポジティブに考えるのは難しい事なんですが、喘息患者の皆さんはそれぞれ自分と喘息との向き合い方を持ってるんじゃないかなと思います。 ラムは、30代になったから考えられるようになりましたが、発作が出た時というのは、今は体をしっかり休めなさいと言われているんだ、だからゆっくり休もうと思うようにしてます。 それと、これだけ辛い思いをしたから、きっといい事がある、と自分に言い聞かせます。 そして、一番酷い発作を思い出して、あの時の事を思ってごらん、あれを乗り越えたじゃないか、と。 喘息患者の方はきっと、周りの人に話しても全然理解してもらえない、という経験をしてるんじゃないかと思います。 ラムもあります。というか、理解してもらえたことは殆ど無いです。 ですからその点は結構もう諦めているので、いかに自分が喘息を受け入れるか、という事が大切です。 ラムは何か危険を察知した瞬間に「喘息発作が出そうだからやめます」と、 勇気を出して言っていいと思ってます。だって発作が出たらもう遅いんですから。 それを言い訳だと思う人は、どうぞご自由に、「言い訳してる」と罵倒して下さい。 喘息発作が出た時に一番大切なのは、まずは薬を使う事です。絶対に我慢しない、無理をしない。 酷かったら即病院です。ステロイドの点滴もしてもらえるし。 そして治るまで身体をゆっくり休める事です。休み過ぎてもいいくらい。 我慢なんてしちゃダメ、我慢が一番危険です。 ラムもそうなんですけど、喘息患者さんて発作や息苦しい事にある程度慣れてしまってるようなところがあって、 無理をしてしまいがちなんですね。 でも、それが最も危険な事なんです! 「痛みに耐える」だとか「苦しみを我慢して乗り越える」だとか、 もう本当にお涙頂戴な非人道的な考えがありますけどね、 痛みなんて耐えなくてよろしいのですよ。 薬があるんだから、薬で治すの! 苦しみなんて我慢しなくてよろしいのですよ。 我慢してる途中で取り返しのつかない事になったらどうするんですか。 「痛みに耐えて」なんて、そんなものは20世紀のどこかの時点で終わった話なんですよ。 なんか昔の事を思い出してつい書いてしまうんですけども(笑) とにかく、病気で動けない時に言われる「言い訳にするな」という言葉は、本当に、言った奴が地獄に落ちればいいのに、と思うくらい、憎くなるし、傷つく言葉なんですね。 ですから、テレビで「喘息を言い訳にせず」という言い回しを使ったのには、ラムはやっぱり嫌な気持ちになりました。 そして、その言葉のせいで、羽生くんが本当に伝えたい事が違った意味に捉えられてしまう事が悲しいんです。 映像を見たら、そんな風には思わないはずなんですが、だからと言って全員が見るわけじゃないですから。 そんな一言に噛み付くな、と言うのも分かりますが、 でもどうしたって「言い訳」というのは、悪い意味を含む言葉でしょう? それを持病を持つ人の説明に使ったのは、やっぱり良くないです。 更に続きます。。。 追伸、、、 喘息の事を理解出来ない奴が「そんな苦しくないんじゃない?」だとか、 「誰でも体調悪い時があるよ、私なんてもっとひどかったことあるよ」←こういう事言う人は、大抵の場合、すごく微熱で一日で治るような風邪を引いた時でも(辛い…本当に辛い)とかほざくんですよねーw とか、←w 色んな言葉で責められた事があると思うのですが…、 まぁ見てて下さい。世の中は因果応報です。 そういう奴には、すぐじゃなくても大変な病気になったり、家族に何か大変な不幸な事が起きたりするものですよ。 病気や怪我で辛い思いしてる人を責めたり、または笑ったり、馬鹿にしたりすると、 それは全部自分に返って来るんです。 ラムはそう信じてますし、実際にそういう人を見ました。 え、ひねくれてる?(笑) しょっちゅう発作で普通の生活すら出来なくなるのに学校や仕事に行くと「本当は元気だったんじゃないの?」とか言われ続けてる人生ですからね。 多少ひねくれたっていいでしょ。 少なくとも、病気や怪我の人をラムは責めたりしません。絶対に責めません。 その人たちがいかに無理して動いてるか、分かるからです。 ね、ですから、弱い立場にいる人を罵倒する人間には、「あーそうですか。はい、はい」と言っておけばいいんですよ。 説明した所で話が通じない相手なら、そんな奴に腹を立てている時間がもったいないですから。 時間は有意義に使いたいじゃないですか。 信頼してると思ってた友人に言われたら、とりあえず距離を置く方がいいと思います。 その酷い事を言う人たちは、いつかどこかで自分の言った辛辣な言葉が、自分に返って来る事でしょう。 ではでは、続きます…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年08月31日 04時35分57秒
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