カテゴリ:観劇
串田和美演出・主演、松たか子主演の音楽劇『コーカサスの白墨の輪』を観て来ました。
(e+の谷原章介インタビュー♪はこちら ***) 三軒茶屋にある、世田谷パブリックシアターは初めてでした。 円形のすり鉢型のステージ(舞台が一番下にある)を見下ろす対面式の客席。 まずびっくりしたのは、そのステージ上で、キャストたちがプログラムを販売していたこと(笑) 友人は、「アイ・ガット・マーマン」などミュージカルで活躍されてる田中利花さんから買って、握手してもらってました。 私は知らずにロビーで買ってがっかり。。。 徐々にキャストが集まり始め、そのうち毬谷友子さんが、串田和美さんが、そして松たか子さんに、谷原章介さん!!! あーあー、後から買ったモン勝ちだよ・・・ そしてまるで授業を始めるかのように、串田さんと朝比奈尚行さんが今日は2つの話があるよと語り始め、幕も袖もない舞台が始まった。 グルジアを治める大公、その下の実質の治世者である知事には美しい妻(毬谷)と生まれたばかりの息子がいた。 他国との戦時中、公爵のクーデターにより大公と知事はその地位を追われ、大公は逃亡、知事は斬首刑。 知事の妻は脱出を図るが、その際どのドレスを持ち出すかに気を取られ、子供・ミハエルは置き去りとなる。 知事の屋敷に女中として仕えるグルシャ(松)は、衛兵のシモン(谷原)と恋仲。知事夫人が逃げ出す日、夫人を守る任務のシモンは、グルシャと結婚の約束をして別れる。 屋敷で命を狙われるミハエルを見つけたグルシャは見捨てることが出来ず、危険を承知で抱いて逃げる。 とにかく逃げる。必死で逃げる。追い詰められても決死の覚悟で逃げる。 かたやもう一人の主役、飲んだくれの公証人・アツダック(串田)。彼は森で見つけた怪しげな老人を乞食と思って親切にするが、 実はその老人は逃亡した大公だった! そしてひょんなことから、アツダックはクーデターで殺された裁判官の代役に祭り上げられる・・・ この辺りで休憩が入りました。でもさすがこの作品! 舞台上で、今度はグルジアワインの販売が始まりました。 私も友人も、また松さん出てくるかな?毬谷さんは?谷原さんは???と興味津々。 目の前に串田氏が。まるで近所のオジサン、といった風情で。 楽士役のバンドマンたちの演奏や、キャストの歌で、休憩だって舞台の延長のような気分。 ワイン飲んで、チーズ食べて、上機嫌の私たち。 ちなみにグルジアワインは濃いけれど酸味が強かったです。 するとそのうち、「その場に座って」との指示が飛ぶ。「え?」 目の前のアツダックが裁判を始めました。我々はその裁判の聴衆役です。 「あー、舞台に参加しちゃってるっ!」なんだかどんどん楽しくなってきました。 アツダックも、その他のキャストもどんどん我々に向かって話し掛けます。 体格のいい外国人キャストが「どすこーい!」と四股を踏むたびに、みんなで飛び上がったり。 裁判にかけられた医者役の谷原章介さんは「オバケのQ太郎」のメイクで登場してびっくり。 あの澄ま~した雰囲気はそのままで、でも「毛が3本」まで額に描いてあって、「ね?」といわんばかりに前髪を上げて見せてくれる谷原さんは超キュートでした! (彼ってば自分より年下と知ってびっくり。落ち着いてるからもっと上かと思った。でも若い(?)のに、落ち着いててとっても素敵ですね。) ルックスだって、背がとっても高くて、顔がちいちゃくて、知的でやさしそうな顔つきに、ほんと惚れますよ*^-^* 「新選組!」の伊東甲子太郎役は、最初から裏のありそうな、「悪魔顔」って思ってたんですけどね。 キムタク&竹内結子の「プライド」の外国から戻った彼氏役も、ちょっと真顔が恐いって感じでしたし。 兄の許まで逃げたグルシャは、神経質な兄嫁(毬谷さん・二役)に気を遣う兄の計らいで、もうすぐ死にそうな男の許へ嫁ぐ。 子連れのグルシャにはそれが一番安心な居場所だった。 婚礼と葬儀が重なりそうな晩、その花婿は突如息を吹き返す! その後ストーリーは急展開し、クーデターは失敗。外国へ逃れた大公が凱旋帰国を果す。 知事の妻も町へ戻るが、知事が死んだ今、相続人の息子がいないと遺産に手がつけられない。 恋しい兵隊さんが帰ってくる。しかし自分は結婚してしまった。せっかく再会を果しても、シモンはショックで離れていってしまう。 追い討ちをかけるようにグルシャは捉えられ、ミハエルを取り戻さんとする知事夫人と裁判で対決することに。 そしてそれを裁くのは、大公復活で正式に裁判官に就任したアツダック。 ここで「大岡裁き」の如き、アツダックの判決(そしてなぜかおまけにグルシャの離婚も認めた!)に大団円を迎えるわけですが、 その裁きに用いられたのが、白墨で書いた輪。そこに子供を置いて、「生みの親」と「育ての親」がひっぱるわけですねぇ。 毬谷さん、エキセントリックな妻も、グルシャの兄嫁も、美しい歌声も、裁判に登場する謎のおばあさんも、ミハエルの可愛い声も、ほんと大車輪の活躍でした! 最後の場面はみんなで輪になって踊ります。お、やっぱり!キャストがちょっとずつ客席から手を引っ張っていってるではないですか。 どうする、どうする?谷原さんに手を差し伸べられたら・・・(笑) でもこんな上のほうまではさすがに彼は来ず、他の方がいらっしゃって、我々の後ろの女性に声をかけていきました。残念。 みんなが楽しそうに踊ってるのを席から見てたら、なんかすごく損した気分になってしまいましたネェ。 なかには自ら駆け下りていかれるツワモノたちもいらっしゃいましたけど。 あー、松さんも、谷原さんも、みーんな楽しそう!お、すごいノリノリなおじさんがいるぞ。(ちなみにシロートさん。ウエストポーチしてる!) みんながよい思い出になるような舞台、ほんとに楽しかったです。 こういう参加型の舞台ってそうそうないですからね。いつの間にか巻き込まれちゃうようなステージ、時にはいいなーと思いました。 休日にもかかわらず、午前中出勤してからだったのですが、楽しい気持ちになれてよかった! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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