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（サンケイスポーツ） - 8月12日8時2分更新

平原綾香が初のカバーアルバム…３００曲超から選曲
　歌手、平原綾香（２１）が１１月２日に邦楽の名曲を歌ったカバーアルバム「Ｆｒｏｍ　Ｔｏ」を発売することになった。「いとしのエリー」「秋桜」など名バラード１１曲を選曲。平原の圧倒的歌唱力で、名曲の魅力を再発見させてくれそう。その先行シングルとして、９月２８日に「晩夏（ひとりの季節）」を発売。原曲を歌った松任谷由実（５１）の夫、松任谷正隆氏（５３）がプロデュースを務めることも話題になりそうだ。〔写真：邦楽の名バラードの数々をカバーする平原綾香。圧倒的な歌唱力で、名曲を後世に歌い継ぐ〕　
　平原が温かく、量感あふれる歌声で、日本の名バラードを後世に歌い継ぐ。彼女にとって初のカバー盤「Ｆｒｏｍ　Ｔｏ」は、世代や時代を超えた名バラード１１曲が並ぶ予定だ。

　きっかけは、ファンからの熱烈オファーだった。デビュー以来、コンサートやテレビの音楽番組で平原がカバー曲を歌った際、毎回のように所属レコード会社に問い合わせの電話が寄せられていた。そのリクエストに応えるべく、企画がスタート。昭和５０年代から最近の楽曲まで３００曲を超える邦楽曲から、スタッフと平原が相談して絞り込み、１１曲を歌うことになった。

　現在決定しているのは８曲＝別表＝で、基本的にオリジナル曲に携わった人たちに、それぞれのプロデュースを依頼した。また、平原の美声を最大限引き出すため、シンプルなアレンジを心掛けてレコーディングが進められている。ただ、「なごり雪」だけは壮大なオーケストラをバックに歌い上げることになるという。

　その中から「晩夏（ひとりの季節）」と「いのちの名前」が両Ａ面で、先行シングルとして発売されることになった。「晩夏－」は、ユーミンが荒井由実名義で昭和５１年に発売したアルバム「１４番目の月」の収録曲で、知る人ぞ知る隠れた名曲。プロデュースはユーミンの夫、松任谷正隆氏が務め、今月初旬に行われた仮歌のレコーディングでは、ユーミンもわざわざ足を運んで平原の熱唱を見守った。

　「いのち－」は、アニメ映画「千と千尋の神隠し」のテーマ曲で、平原が収録を切望した楽曲のひとつ。７月中旬に行われたレコーディングでは、作曲した久石譲（５４）のピアノ伴奏だけで歌い上げた。息づかいまではっきりと聴こえた歌声は久石をうならせたという。

　所属レコード会社では「平原の歌声を通して、曲の素晴らしさを改めて知ってもらえ、平原にとってもボーカリストとして成長できるチャンスになる」と、カバー盤の発売意義を強調していた。

◆平原綾香カバー盤の主な収録曲◆
〔１〕 晩夏（ひとりの季節） 荒井由実 Ｓ５１年
〔２〕 いのちの名前 木村弓 Ｈ１３年
〔３〕 言葉にできない オフコース Ｓ５７年
〔４〕 TRUE LOVE 藤井フミヤ Ｈ５年
〔５〕 あなたに 安全地帯 Ｓ５９年
〔６〕 いとしのエリー サザンオールスターズ Ｓ５４年
〔７〕 秋桜（コスモス） 山口百恵 Ｓ５２年
〔８〕 なごり雪 イルカ Ｓ５０年

★新潟の花火客４０万人の前で熱唱

　平原は今月３日に新潟・長岡市で開かれた「長岡まつり大花火大会」にゲスト出演し、大ヒット曲「Ｊｕｐｉｔｅｒ」を約４０万人の花火客の前で熱唱した。同曲が、昨年１０月に発生した新潟県中越地震の被災者の励みになったことがきっかけで実現。駆けつけた被災者の人たちは、涙を流して聴き入ったという。平原も「聴いてくれた多くの人たちと、一つになれたように感じました」と大感激だった。


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