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2019.08.08
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カテゴリ:表沙汰
夢を見すぎて、疲れた、夢から目覚めても、まだ夢の中だった。夢の中で、死にそうだった、あとから思えば、死ねばよかったと思う。そうすれば、本当に死ねたかもしれないと。でも、死に瀕すると、「死にたくない」なんて思ってしまうよくわからないプログラムがあるもんだから、死ねなかった。
 今日も含め、寝ている間に、自分が、気づいたら死んでいたらいいのに、と思って眠りにつくのを、子供の頃から、何度繰り返しているのだろう。もう2度と起きたくないと、思いながら眠ってばかり。特に、この家で。

 何かが不足しているというわけでもない。ただ人はいつも、「進歩の必要性」によって焦らされている。人は常に前進し続けなければならない、それが正義になってしまっている。だから、不足がなくても、現状維持だと、気にくわない。人はいつも向上を目指し、なかなかその病気が拭えない。向上を目指す人だらけなせいで、皆が皆向上を目指さなければならない。向上を目指さなければ、一切皆苦もないはずなのに。進化も、ビッグバンも、生命の誕生も、向上のなせるわざである。向上のせいで、なんとも生き地獄だ。

 死に際して、どんな金も名誉も権力もあの世にもっていけないという。そう考えなければ、世の中は不平等だ。どう生きても、同じ。だからこそ、愛がある。向上した人も、向上しなかった人も、等しく扱われなければ、それは愛ではない。
 この世に神の正義があって、それに反する生き方が死後裁かれるかどうか、は確かに死んで見ないとわからない。死後は、生前より合理的な世界なら、そういうことになるだろう。でも合理性も、人によって意見が違う。死ぬこと、それは生きることの最大の目的だ。怖いのは、生と死の境目だけ。

 忘れると、人はそれを憧れすらする。ブリーチで愛染隊長の「憧れは、理解から最も遠い存在だよ」みたいなセリフがあったと思うが、読んでいた当時はなんとも思わなかったが、いまになるとわかる、この言葉はほんとうにほんとうに、いやほんとうに世界や大衆の心の核心をついていると思う。カルト宗教は、常識の中にひそんでいるものほど、多くの人が意識できないから、たちが悪い。あなたがそれを憧れている限り、あなたはそれを見誤っていると言っていいはずなのだから。

 大人になると、これほどまでに子供の頃を忘れているのか。いや、自分は忘れていないけど、自分が子供の頃を忘れている大人たちが、こんなにいるものなのか、といつも思う。勉強を子供に押し付けている親とかは、自分が勉強していて辛かった気持ちを忘れて、「あの頃、もっと勉強していれば」なんて言ったりするが、それは完全に記憶喪失だと思う。あの頃はあの頃で全力だったはずだからだ。自分はまだ、それを覚えている。

 それは、過去を許していないということだろうか。だから、この家に来るたびに、体力は溢れるのに、精神は病む。東京では逆で、精神が病んでいるときもあるが、ここよりずっと軽く、交通などが発達しモノが流通し、なんでもできる場所なので、気持ちは比較的楽かもしれない。でも自分の体内の、体力の溢れる泉みたいなのが枯れて、欠落する。どちらがいいのやら。





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最終更新日  2019.08.08 12:15:45
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