カテゴリ:表沙汰
もしヒンドゥー教みたいに過去生があるとして、その過去生で誰かに言い忘れたことがあっても、過去生である以上ふたりとももう死んでいるはずなので、今はもうそれを言う相手はいない。
それでもって、私が過去生で誰かに言えなかったことがあって、しかもその人と現世で出会っても、過去生のその人と現世のその人が違うから、あの時言えなかったことを、言うことができない。 だけれど、現世のその人に、過去生のその人の幻影が覆いかぶさって、全く違う人なのに、過去生のその人に言いたかったことが言いたくなる。でも、やっぱり違う人だから、話すにはふさわしくなくて、言うことはできない。 相手に言うことができないせいで、私は自分の中でそのことを自分に言い続けている。相手に伝えずに、自分に伝えている。その言葉が愛の言葉ならいいのだが、怒りの言葉だとしたら、自分で自分に怒り続けることになるので、ひどい話だ。 言葉も質量保存の法則みたいなのがあって、自分から相手には行き場があるのだが、自分から自分には行き場がない。「私を忘れないで」と、過去生が言う。ある意味では、成仏されていない霊って、そういうものだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.01.08 17:19:27
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