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テーマ:暮らしを楽しむ(387416)
カテゴリ:舞台&YOSAKOI
仕事を終えて一旦帰宅してから琴似へ走る。今日は「エア」の脚本・演出をやって頂いている清水さんの劇団である「清水企画」の解散公演を見に来た。なんで解散なのかと思ったら、ある程度簡単に作りたい作品ができるという居心地のいい環境から抜け出たかったからだそうだ。
ただ単にハムレットの芝居ということなら見には来なかっただろう。清水さんがどういう芝居を作るのかを見ておきたかったという興味の方が強い。「ハムレット」自体は名前は知っているものの、どんな内容のものなのかは知らないで見に行った。原作も読んだことないし、あんまり文学作品に興味がないので学生時代に少しは内容を教わったことがあるかもしれないが、全くストーリーはわからない状態だった。 面白いかどうかで聞かれれば少し唸ってしまう。冒頭の7分間もの雨だれだけのシーンはあまりに長すぎて、これから始まる舞台に期待を抱かせるより、イライラと退屈さだけを募らせた。もしあれが芝居の一部ではなく待機のパフォーマンスなら別の手段を考えた方がいい。 それと亡くなった王と、王の弟が二役で、ほとんど変化のない出演だった為、ストーリーを知らない私は最初かなり話がわからず混乱した。また部分的にワザと崩しているところがあるが、笑いを取ろうとしたと思われるところは悉く滑っており、客席から笑いは生まれなかった。 人間の心のドロドロな部分が描かれた純文学のストーリーに私はあまり面白さというものを感じないので、内容に惹かれないのだが、だからといってこの芝居が面白くないわけではない。とにかく演技の迫力が凄かった。最前列の席で見たせいもあるが、すぐ目の前で繰り広げられる各役者の熱演には胸打たれた。 特にオフィーリア役の女性の演技は引き込まれるものがあり、なかでも狂気を演じるシーンでは一見明るい演技ながら、その奥に秘められた正気を失う過程のあまりに悲しい悲劇がしっかりと込められており、心動かされた。 約1時間45分。体が自由に動かせなくてちょっと辛かったが、十分生の演劇のパワーを体感させて貰った。あんな演技は今の私には全く無理だが、少しでも近づけるよう頑張っていきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/12/01 12:21:55 AM
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