母の夏休み その2
さて、母の夏休み2日目。今日もどこかへ出かけようと、朝から行き先に頭を悩ませた末に本日のお出かけ先に決定したのは『鶯歌陶瓷博物館』である。2,3年ほど前にオープンした時から行きたかったのだが、その名の通り陶磁器専門の博物館である。よってもちろん展示物が割れ物ばかりと考えられる。そうなると子供連れで行くのはちょっと、いやかなり怖い・・(苦笑)なので、今まで行くのを諦めていたのである。が、今日は何も心配することなく楽しめると、早速バスに乗り、目指すは鶯歌。もう何度も鶯歌には行っているので、小旅行気分を味わうこともなく無事に博物館に到着。入場料100元を支払い、中へ入った。館内は吹き抜け窓になっていて、日差しが強い午後であったためとても明るくて開放的な作りであった。そんな雰囲気も手伝って気分はとってもウキウキ。入り口に置かれていたパンフ(日本語版)を手にいざ展示品を見るぞ!と意気込んで見始めたのだが・・・展示物の説明文が全部中国語。(当たり前なのだが。笑)さすがに途中で頭痛がし始めた。(苦笑)さてどうしたものかとベンチに腰掛け、パンフを見ると、音声ガイドの機械、しかも日本語のを貸してもらえるとある。こんないいものを利用しないのは損と、1階のインフォメーションまで引き返し、貸し出しをお願いした。すると、『30元。』と無表情に受付嬢に言われた。パンフには有料と書いてなかったので、てっきり無料だと思っていたのだが・・(苦笑)一瞬30元をケチって断ろうかとも思ったのだが、今日は子供たちもいないし、時間制限もなし。やはり借りることにしたのだった。(笑)(※ 借りる際には身分証明証を預けることになっているらしい。 旅行者はパスポートが最適。が、万が一何もない場合は 1000元のキャッシュを預けてもいいらしい。)さて、日本語のガイド付きになって改めて最初から観覧を始めた。やはり母国語は心地よいのである。おかげで頭痛もすっ飛んだ。(笑)展示物は古いものから最新技術のものまで多種多彩。古代の陶器作製方法から、台湾での陶磁器作製の歴史など陶磁器に関してのことがすべてわかるようになっていた。たっぷりと2時間ちょっとかけて全てを見終わった頃にはさすがに足も疲れたし、ひと休みしたくなった。そこで地下にあるカフェへ。ここも地下ではあるが、ガラス張りで吹き抜けになっているので太陽の日差しが入り込み、とても明るくて居心地がよかった。そんな雰囲気の中でカフェ・ラッテとチョコレートケーキを、『娘たち、母だけいい思いをして申し訳ない・・』などと思いつつ久しぶりにケーキひとつをまるごと食べられる喜びに浸ったのだった。(いつもは必ず子供たちに横取りされるのだ。苦笑)午後の陽だまりの中、心もお腹も満たされて充実した時を過ごした後、体力と気力を十分に回復させてから、近くの鶯歌老街で夕方までしっかりと買い物に勤しんだのは言うまでもない。(笑)こうして念願の行きたかったところへ行き、自分の好きなことをして時間を過ごすという最高の贅沢感を味わい、母の短い夏休みが終わったのであった。