今月上旬、友人が亡くなった。まだ30歳代前半だった。山形に行ってからは、メールと年賀状のやりとりになっていたが、それでもいつも彼女のことは、心のどこかで気に掛けていた。なぜなら、数年前に皮膚ガンをわずらっていたからだ。
独身時代、机を並べて数年一緒の仕事をしたけれど、いつも明るかった。大きなほくろが悪性だとわかったとき、号泣していた姿が今でも忘れられない。それでも、外科手術で患部をとれば、もう大丈夫なの、と自分を励ますように言っていた。昨年の術後五年目の検診でリンパへの転移がわかり、療養するも肝臓に転移してしまったとか。同じ会社の友人から電話がかかってきて、亡くなった彼女の話を始めたとき、すぐわかった。私はもう、妹のように思っていた彼女と会うことは、叶わないのだと。
彼女の告別式の日は、雨だった。時折激しく降る雨が、彼女の死を信じられないでいた私を打つように感じた。今でも信じられない。眠っているようだったという彼女の顔を、私は、まだ見ていないのだし、今後も見ることができないのだから。
時折書き込みしてくれていた、こちらの掲示板のコメント。読むたびに、私はやはり、彼女に会うべきだったと強く強く後悔する。でも、きっとどこかで笑って見守ってくれているのだろう。改めて言いたい。ほんとうに、ありがとうね。
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